2007年06月02日

●若冲 in とりぱん

 週刊モーニングに連載中の「とりぱん」は、庭先にやって来る鳥たちの観察記を中心に描く「身の丈ワイルドライフ」マンガ。ホノボノときにギスギス。その感覚が、鶏を庭先で飼って観察に没頭したという若冲をどことなく思わせて面白いです。

 その今週号はなんと、「若冲展」取材記。去年の「動植綵絵」公開の際は、表紙を若冲仕様にするも会期後でちょっと遅し。でも今回は会期に重なってます。前回の表紙が縁で相国寺から招待されたそうで、縦帯にはしっかりと若冲展の宣伝も!プレビューで舞い上がった身としては、とても嬉しいです。
 内容は思ったよりもアッサリ目。先週号に予告まで載せていたので、もっとドーン!とくるかと期待していました。でも鳥たちの目つきについて共感するくだりは、「とりぱん」ならではの面白さです。

 もう一つ若冲感覚の表現で傑作だと思っているのが、BRUTUS「若冲を見たか」号に載っていた山口晃さんの「斗米庵双六」。特に僧衣を着てべスパに乗った絵は妙に心に残ります。現代的な面白みにマッチして拡大する若冲ワールドは、作り手の元を離れて成長する生物のようです。

Posted by mizdesign at 2007年06月02日 10:25
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