2018年09月15日

●建築の日本展@森美術館 3回目

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 森美術館で開催中の「建築の日本展」を会期終盤。もう一度観ておこうと3度目の鑑賞。
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 04建築としての工芸
 《待庵》原寸再現。実物は外からしか観られないので、非常に再現度の高い内部を、茶室の中から観られるのはとても貴重な体験。会期初期は内部の写真撮影禁止だったのが、解禁になっているのも嬉しい。

 05連なる空間
 《パワー・オブ・スケール》。前回観た時は、ステージの上まで自由に上がれて作品との一体感が凄かったけれども、今回はステージに上がれなくなって、普通のインスタレーションになった感じ。作品の保守との兼ね合い?

 06開かれた折衷
 伊藤忠太 野帳。法隆寺の建築史上の位置付けや、桂離宮の間取り、丁寧に彩色されたスケッチ。建築に対する情熱が伝わってくる。

 09共生する自然
 藤井厚二のスケッチブック。棚の重なり、幾何学的構成等。聴竹居では観られなかった、推敲の軌跡が観られて良かった。
 A House for Oiso。土壁に木箱を載せた住宅。縄文後期から昭和までの民家の形式を考察して、一つの「家」にするという驚きの発想と実現。
 House&Restaurant。建築主の生活パターンの分析から得たボリュームを「穴を掘る」ことで創り出し、コンクリート充填した上で揚重する住宅+レストラン。
 今、最も注目を集める建築家の最近作かつ、土の手触りを連想させる手法を織り込んだ作品で締めるところが、縄文から続く日本建築の遺伝子の現代への継承を問う本展らしい。

 大胆な新旧並置と、模型と大きな文字が目立つ大味な構成は、図らずも建築の置かれる現状を体現しているようにも観える。その価値判断は分からないけれども、観ておくべき展示と思います。

Posted by mizdesign at 2018年09月15日 23:01
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