2018年02月18日
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その10 5日目 Louvre Abu Dhabi by Jean Nouvel
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その9 5日目 Louvre Abu Dhabi: humanity in a new light
Taxi でLouvre Abu Dhabi へ。Dh44くらい。10時の開館少し前に到着。ParkingからMuseumへは、白いファイバーグレーチング材で屋根と片側の壁を囲った通路で繋いでいる。今は冬なので屋外も快適だけれども、夏は暑くて日除けが必須なのだろう。既に少し列ができている。入館料はDh63、日本からオンラインで日付指定チケットを購入済み。
Ticketing Hall でオンラインチケットをiPhone上に表示して、Museum Galleriesへ。
A Journey from prehistory to contemporary art を観る。
Introduction:Grand Vestibule。各国語で書いた地名を線でつなぐ。相互関係や線の意味は読み取れないけれども、とても魅力的な導入部。
Motherhood。1つのテーマに対して、3つの文明の遺品を展示。それらに相違と共通点が浮かび上がる。
1 The First Villages。四周石貼り+内部フローリングの床、白基調の壁、長方形に区切り波板ガラスを嵌め込んだシステム天井。全12室で構成される主展示空間。
主展示室に付随するように設けられる、黒基調のサブ展示室。開放的な主展示に対して、ケースに入れた小さな展示が中心。巨大な石に嵌め込むように設けられたガラスケースが美しい。
青いファラオ像等、観たことのないモノが並ぶ。
2 The First Great Powers、3 Civilisations and Empires。2つの展示室が見通せる空間に、大きな石像が並ぶ、ダイナミックな展示。観光客の大撮影スポットでもある。そのエンドに建つ、Male torso: athlete(?)、Nymph with a shell、Athena, protective deity of Athens。
右に90°折れて、展示室が続く。
展示室間の移動の合間に、半屋外空間に射す光が垣間見える。
6 From the Mediterranean to the Atlantic。可愛らしいライオン像と巨大なタペストリー。
Intersecion Cosmography を経て、7 The World in Perspective。舞台は中世ヨーロッパへ。
"Portrait of a Woman, called La Belle Ferronniere" Leorarde da Vinci。話題作の一つ、レオナルド・ダ・ヴィンチ「ミラノの貴婦人の肖像」。いつ「救世主(Salvator Mundi)」と並んでの展示が始まるのか、とても楽しみ。このあたりからルーブル及びフランス名画展示が始まる。
9 A New Art of Living 附室。Pair of "Whose Sleeves"folding screens。誰が袖図屏風、掛け軸、浮世絵等、日本美術が並ぶ。
9 A New Art of Living。"Napoleon Crossing the Alps"Jacques-Louis David。3つ続く展示室の最後を飾る、ルーブルらしい大作。
ガラス超しに、印象的な光に満ちる半屋外空間を垣間見て、10 A Modern World ?。"Le Joueur de fifre"Édouard Manet。プリミティブな彫刻等に交じって、かの有名な少年も登場。
"Portrait de I'artiste" Vincent Van Gogh 、"Arrangement in Grey and Black: Portrait of the Painter's Mother" James Abbott McNeill Whistler。ルーブル、オルセーの名画が少々唐突に壁面を飾る。
12 A Global Stage。"The Fountain of Light, 2007" Ai Weiwei。タトリンの第三インターナショナル記念塔を模した、ステンレスとガラスの高さ7mの塔。美しく繊細で脆いオブジェ。先史時代から現代へと続くアートの旅の終わり。
そして、8層多孔屋根から射す光が印象的な半屋外空間へ。
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その8 5日目朝 The Ritz-Carlton Abu Dhabi, Grand Canal
滞在しているVenatian Village からGrand Canal へ向けて、朝の散歩。昇る朝陽と、反射する水面が美しい。水辺に沿って散策した後、高層棟の方へ折り返す。
高層棟外側の庭園に沿って歩くと、まだピンクかかった朝陽に照らされて、Sheikh Zayed Grand Mosque が浮かび上がる。
高層棟に囲まれた、噴水とプールのエリアへ。自動でスプリンクラーが散水し、小鳥のさえずりが聴こえる。砂漠とは思えない、緑豊かな人口のオアシス。
パラソルを立てた屋外ビュッフェ会場。屋内スペースもありますが、気持ちが良いので屋外席で食べることに。
All Day Dining "Giornotte" のmorning buffet 。ビュッフェ好きなので、どれも美味しそうで目移りしてしまう。
Salmon、Chiciken、Beef。宿泊客向けなのでPork も置いてあったと思うけれど、場所は別。
各種チーズ。オムレツは具を指定して焼いてもらう。目玉焼きも指定可。
サラダ、オムレツ、パン、ヨーグルト、フルーツ、オレンジジュース、コーヒーの朝食。アラビア料理もありますが、好きなものを集めると、結局いつもの内容に。まだ7時前なので、涼しくて気持ち良い。
朝食後、レセプション棟のConcierge DeskでTaxi の拾い方について確認。今日はNational Theater という観光的にはちょっとマイナーなスポットに出かけるので、帰りのTaxi をどうやって拾えば良いかを確認。携帯電話でTaxi アプリを使えば簡単だけれども、ローミングサービスは高そうなので、とりあえずは使わずに済まそうという考え。回答は「National Theater のはコンシェルジュコーナーがあるので、そこで頼めば大丈夫」とのこと。実際に行くとないこともよくあるので、念のため明るいうちに行って、いざとなったら街中で拾おうと内心考える。Reception でTaxi 用に紙幣を両替えしてもらう。Dh100だと高額すぎるので、Dh50, Dh20, Dh10, DH5 の組合せにしておく。
大きな吹抜けと見栄えするシャンデリアの造りは、地域的な特別感はないけれども、汎的な高級感があって、ホテルのコンセプトにマッチしている。
部屋に戻って、着替えて、荷物を整理して、今日も一日が始まる。
2018年02月17日
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その7 4日目後半 Sheikh Zayed bin Sultan al Nahyan Grand Mosque
再びTaxi で移動して、Sheikh Zayed bin Sultan al Nahyan Grand Mosque へ。費用はEmirates Palace Hotel からDh40 くらい。Abu Dhabi はTaxi が安いのは良いけれども、Taxi だと点と点を移動するだけになってしまい、自分のペースで都市を楽しむ余裕を持てないのが難。やはり、Metro の存在は大きい。
4本の尖塔と白い回廊で囲まれたモスクの巨大さに驚きつつ、駐車場でTaxi を降りて、入場口へ。男女別に分かれたゲートを潜って、手荷物検査を受けてモスクの構内へ。WiFi は持ち込めないので預かってもらう。
右手に回ると、正門前は記念撮影をする観光客で大賑わい。下駄箱に靴を置いて、正門から中へ。アラビア独特の玉ねぎ型アーチ越しに眺める礼拝堂が神々しい。日本だと四角い額縁で切り取るところを、玉ねぎ型アーチで型抜きするように見えるところが面白い。
白い回廊を歩いて礼拝堂へと進む。白地に金色のアクセントをつけた空間が美しい。観光客の大撮影大会が開催中。
装飾模様は全て色付き石の象嵌で表現されていて、建物全体が巨大な工芸品のような造り。とても美しい。どれほどの手間とお金がかかっているのか、ちょっと想像がつかない。
回廊から中庭を眺める。広大な中庭にも、装飾模様が描かれている。回廊で警備員が見張っていて、中庭は立ち入り禁止。
礼拝堂前で列が分かれて、礼拝者はより奥へ、観光客は外巻きに内部を見学。白壁に装飾、玉ねぎ型アーチの開口、巨大なシャンデリアの組合せが美しい。
内部床には世界一大きなペルシャ絨毯が敷いていあり、柔らかい。絨毯の装飾、柱、ドーム天井、壁面から射す光を創り出す空間が美しい。観光客はかなり遠巻きに設けられた見学ルートに沿って移動。礼拝者だけが礼拝スペースに立ち入れる。信仰と観光を両立するための、最小限の線引き。
礼拝堂内の巨大なシャンデリアはスワロフスキー製だそうで、観光客が何かに憑かれたように写真を撮りまくる。
ちょうど夕暮れ時で、白いモスクが赤く染まる様は、とても神秘的。ちょっとこの世のものとは思えないくらいに美しい。
Taxi でThe Ritz-Carlton Abu Dhabi, Grand Canal に戻る。費用はDh12 (Taxi の最低料金)。少し館内を散歩してから、プールに面した屋外スペースでビュッフェスタイルの夕食をとる。Dh245。さすがリッツカールトン、ビュッフェでもかなりお高い。
Villa に戻る途中、ライトアップされたモスクの夜景が見える。
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その6 4日目前半 Abu Dhabi Emirates Palace Hotel
Sofitel Dubai Downtown 2日目の朝食ビュッフェ。Metro Station 至近の快適な都市型滞在に別れを告げて、今日はAbu Dhabi へ移動。2時間程度の乗車となる長距離バスにはトイレがないとのことなので、朝食は軽めにすませる。
Sofitel Dubai Downtown 客室からの眺め。右手の新築超高層ビルに遮られて、Burj Kharifa への眺望は7割方失われた感じ。地上面に浮いているチューブがMetro Station からDubai Mall へと続く空中歩廊、画面中央の超高層がThe Address。その左下手のコの字型配置の中層ビル群がEmaar Square とBoulevard Plaza。右奥がDubai Mall。夏は50℃を超すこともあり、地上は人が歩くようには計画されておらず、主要歩行路は全て屋内。砂漠に広がる不思議な都市の光景。
チェックアウトが行列で意外と時間がかかったので、Abu Dhabi 行きの最短経路をGoogle Map で検索。前日に下見したAl Ghubaiba Station からバスに乗るよりも、Ibn Battuta Station から乗った方が早いと出たので、経路変更。ところが、いざ向かってみるとJumeirah Lake Towers Station とIbn Battuta Station 間が工事中で、Metro は不通。両駅間を結ぶ無料シャトルバルが出ているものの、時間的な優位性はかなり損なわれる。そういえば、空港でそんな張り紙があったなあと思い至るも、その時はまさかこんなにMetro を活用するとは思わず、他人事と見流しておりました。Google は便利だけれども、万能じゃない。
Dubai-Abu Dhabi 間の直通バスはDh25 (約750円)、タクシーがDh200~ (約6,000円)なので、移動はやはりバス。Ibn Battuta からだと1時間半程度でAl Wahda Bus Station に到着。正面にAl Wahda Mall があるので、お土産用のアラブ産日用品を調達。
Abu Dhabi はMetro がないので、ここから先の移動は全てTaxi を使う。バスもあるけれども、時間が惜しいのと、自分の位置を常に確認する必要があるので、WiFi環境の弱いアラブではパスすることに。また、基本的に歩きでの移動は考えない。 治安は良いけれども、何が起こるか分からないので、リスクは最小限に。
まずはTaxi で今夜の宿泊地The Ritz-Carlton Abu Dhabi, Grand Canal に移動してチェックイン。Sheikh Zayed Bin Sultan Al Nahyan Mosque に近いので便利かと思い、予約してみたけれども、実際には道路がグルグル蛇行するので意外と距離がある。 ちょっと思惑とはずれる。
広い敷地内には、プールを取り囲むように高層棟が建ち、その中央棟にレセプションとロビーがある。それらの外周にVenetian Villa が配され、プールはCanal に面したビーチへと連続する。豊かな緑に囲まれ、砂漠であることを全く感じさせない、人工のサンクチュアリ。
Reception でチェックインした後、滞在先のVilla まで、スーツケースと一緒にカートで運んでもらう。直線距離は短いけれども高低差があるので、大きく迂回しながらゆっくりと進む。プールやビーチで寛いでいる人もけっこういて、ホテルでゆっくり過ごす日を入れておけば良かったかなと思う。
Villa の内部は広々としていて、写真左手にソファと書斎デスクがある。簡単なダイニングテーブルもあり、リゾートステイ用にゆったりとした作り。
ホテルからTaxi で30分ほどで、Emirates Palace Hotel に到着。費用はDh50くらい。建物には宿泊か飲食の予約がないと入れないらしいので、Dubai 到着後にLe Cafe に予約メールを送った。返事は「当日はLe Cafe は予約でいっぱいだけれども、噴水そばに屋外カフェをオープンしてるから、そちらは先着順で受付しています。」という返事だった。予約の有無を聞かれたら、「屋外カフェに行きます」と答えようと思っていたけれども、実際にはゲートで特に何も聞かれずに通過。春節前で中国人が多いので、アジア系の人はいちいち確認しないのだろうか。
振り返ると、Jumeirah At Ethihad Towers が建ち並ぶ。建物形状は独特で存在感があるけれども、棟同士が有機的に連結して、人が活動する面的な広がりを生む都市空間としての魅力は感じられない。この点はDubai の方が一歩先んじている。
ロビーの5層吹抜空間を見上げる。金色の空間に、中国の春節を祝う赤いインスタレーション。ロビーで寛ぐ人たちも中国系の人が多い。中国の勢いを感じる。
奥に進んでLe Cafe の様子を見てみる。やはり満席。
地階の中華レストランも春節モード。
屋外に戻って、Le Cafe By The Fountain で休憩。Emirates Palace Cappuccino とBlueberry Cheese Cake をオーダー。Dh44+Dh76で合計Dh120。ここまで来たら、当然頼むよねという感じ。噴水で空気が冷やされて、意外と涼しくて快適。冬の季節は屋外も気持ち良い。
金粉カプチーノ。ああ、Abu Dhabi に来たなと思うひととき。
2018年02月16日
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その5 3日目 Old Dubai
Sofitel Dubai Downtown の朝食ビュッフェ。会場のLes Cuisines はカジュアルな内装造作ながら、メニューは充実。客層はアジア5:欧米2.5:アラブ2.5といった感じ。旧正月が近いせいか、中国系の方がとても多い。お隣のテーブルは中国系の親子連れでとても賑やか。とても美味しいので、お腹いっぱい食べます。フルーツは別皿。
昨日はDowntown、Marina Area とNew Dubai を見て回ったので、今日はOld Dubai の観光に出かける。今日は金曜日なのでDubai の週末にあたり、特に午前中は閉まっている店が多いことに留意。幸いMetro は午前中から動いている。Al Jafiliya Station あたりからDubai Frame が見える。展望台+文化施設の入った建物を「世界最大の額縁」に仕立てるところがDubai らしい。思わず記念撮影。Jumeirah Emirates Tower Station 付近では、Museum Of The Future の建設現場が見える。Dubai の発展は現在進行形。
Al Ghubaiba Station で降りて、まずは明日Abu Dhabi 移動に備えて、Abu Dhabi 行きのバス乗り場を確認。Old Dubai はCreek を挟んで南側のBur Dubai、北側のDeira から成るので、まずは歩いてBur Dubai のDubai Old Souq (Textile Souq) へ。それほど広くない路地状の空間に、観光客と呼び込みの商人がひしめき、声かけ・腕組み・スカーフ投げかけと、隙あらば引き留めようとあの手この手。比較的人出の少ない午前中でこれだと、夕方は身動きもできない感じか。
Dubai Museum は14時からの開館なので後回しにして、Ruler's Court の横を抜けて、Al Fahidi Historical District (Bastakiya) へ。Wind Tower が特徴的な歴史的建造物が並ぶ街並みに、内部を改装したカフェ・レストラン・ギャラリー等が点在するエリア。なのだけれども、休日なので7割方閉まっている感じ。空いていて散策するには良いけれども、直射光にさらされるので休憩できるところを探して彷徨う。
Alserkal Cultural Foundation か運営するMAKE ART CAFE で一休み。中庭に半透明のスクリーンを架けて日射しを緩和。中庭を囲む小部屋はギャラリーになっていて様々な現代アートを展示。
階段を上がって屋上の上がると、ソファ席、ブックセンター、ワークショップスペースが並ぶアートコンプレックス。歴史保存地区の眺めつつ、ゆっくりした時間を過ごせる。立地、プログラムとも非常に現代的で心地良い、オアシス的空間。
Old Soaq まで戻ってCreek 岸に出て、Arab に乗り、対岸のDeira 地区へ。渡し賃はDh1(約30円)、とてもリーズナブルな庶民の足。指定されたゲートに着船している船に腰掛け、10人ちょっとの定員になるとアナウンスもなく発船する、とてもシンプルなシステム。屋根裏に掛けてある救命胴衣の説明もなし。波に揺られ、対岸からくる船とすれ違い、緩やかに時間が過ぎる感じがとても気持ち良い。
数分で対岸について下船。Baniyas Square 目指して歩く。Deira Tower を含めて古びた感じ。やはり今のDubai の魅力は、新しい部分にあると感じる。Baniyas Square で折り返して、Gold Souq へ。人出はまだまだという感じだけれど、ショーウィンドウが派手にキラキラしていて楽しい。
次いでDeira Old Souq (Spice Souq) へ。こちらは路地が狭い分、観光客密度が高く感じられる。再びArab に乗ってOld Dubai 側に戻る。
Dubai Museum 前は観光バスが列をなし、そこから降りる観光客の大群で入口は大行列。Dubai に来て初めて、典型的な観光地の眺めを観る。入館料はDh3と良心的。地上の展示物は古い家屋と船の屋外展示と、小さく細長い屋内展示室。それほど広くない館内はどこも混んでいて、ただ列に沿って流れていく感じ。夏と冬で寝室の位置を変えるという暮らし方と、Wind Tower を中から見ると布が吊ってあって、タテの通風換気が体感できるのが良い。
展示はスロープを降りて地下へと続く。映像とパネルによるDubai 発展の歴史は、小村が世界湯最先端の観光地へと発展する過程を時系列順に解説。原寸人形による様々な商売の再現は、江戸東京博物館の常設のよう。船の歴史を示す展示は建造中の船の骨格を原寸で示す。どれもちょっと地味な印象。
展示の最後、半円形のスロープとその内側に物販コーナーを設ける配置が、スロープを昇るにつれて様々なグッズが角度を変えながら見えてきてよく出来ている。
2018年02月15日
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その4 2日目後半 Atlantis The Palm
お昼を食べたらDowntown を離れて、Dubai Metro Red Line でMarina Area へ。ひとまず超高層ビルの並ぶ都市を離れて、郊外的な眺めが続きます。Metro沿いも、あちらこちらで建設工事が進行中。遠方にはBurj Al Arab が見える。アフタヌーンティーに寄りたかったけれども、今回はパス。
Marena Area が近づくと再び超高層ビルが林立する都市が現れて、Dubai が既にDisney Land 的なアトラクションパークから、面的な広がりを持つ都市へと移行しつつあると感じる。矩形平面と円形平面、2つの棟を合わせたような外観が特徴的なAlmas Tower は大成建設の施工。Jumeieah Lakes Towers 駅でDubai Tram に乗り換えてPalm Jumeirah 駅へ。
駐車場を徒歩で通り抜け、Palm Gateway 駅から Palm Jumeirah Monorail に乗ってAtlantis Adventure 駅に向かう。沿道の建物もだいぶ完成していて人が住んでおり、一時の停滞を乗り越えて再び開発が進んでいるように見える。超高級住宅地らしいけれども、どういった人たちが住んでいるのだろう。そのうちAtlantis The Palm が見えてくる。巨大建築がドンドン迫ってくるシークエンスは、まるで冒険映画のワンシーンのよう。
中央にイスラム風アーチの大開口を穿ち、大きく翼を広げるように左右に客室棟を並べる外観、その手前に広がるプライベートビーチ。砂漠に突如出現した古代アトランティス幻影。その異世界感は、やっぱりスーパーアトラクションパークに見える。
せっかく来たので、ロビーエリアを散策。ショップもあるけれども、観光客が歩ける部分は結構狭くて、早々に退散。
再びPalm Jumeirah Monorail でPalm Gateway 駅に戻る。椰子の樹影の根本、One&Only Royal Mirage Dubai のプライベートビーチ。その手前では新たな工事(Gateway Towers の一部?)が進行中。Palm Jumeirah の開発を手掛けたNakheel 社はDubai Shock で経営が行き詰まったけれども、新たな海岸線を創り出す壮大な計画は今も続く。
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その3 2日目 Dubai Mall
Sofitel Dubai Downtown を出ると、目の前に建設中のThe Address Residence Sky View が聳え建つ。METRO駅直結の超高級レジデンス。他にもEMAAR社の超高層ビルが何本も建設中で、いったいどんな人が住むのか不思議になるほど。
まずはDubai Mall とBurj Kharifa を観に行くことに。METRO駅から空中歩廊で直結されているけれども、地上を歩くとどんな感じか興味がわいたので、道路を歩いて行ってみる。すぐに分かるのは、道路は人の移動用には造られていないこと。大通りで細かく分断されていて、目的地が見えていてもなかなか近づけないし、車の通行量も多いので危ない。夏は50℃を超す地域なので、歩行者が地上を歩いて移動するという発想自体がないと感じられる。
なんとかDubai Mall に到着。巨大なショッピングモールの中を歩いていくと、ブランドショップが連なり、さらに水族館の巨大水槽が見えてくる。砂漠に水族館!というだけでも驚きだけれども、それを歩行経路に露出させるところがサービス精神満点。観光客にも大人気。
砂漠の街に3層吹抜けのスケートリンク。巨大なスクリーンに映像が流れる。非日常感が楽しい。
政府系開発デベロッパーEMAAR社のレジデンス等販売ブース。Dubai Creek Harbour の模型。中央の青い塔が、2020年完成予定の世界で一番高いタワー(になる予定の) Dubai Creek Tower。設計はSantiago Calatrava。
中東のドバイでも、中国の旧正月を祝うパビリオンが設けられている。本当に、世界中どこでも中国の存在感がすごい。
全面開放建具の先にはApple Store。その先のバルコニーからは、Dubai Fountain とBurj Kharifa が良く見える。
Dubai Mall からDubai Fountain の前を通りSoaq Al Bahar へと移動して、Burj Kharifaを見上げる。金属パネルの外壁が陽光に輝く。
Dubai Mall に戻って、Dubai Fountain の見えるテラスでランチ。
13時になると、音楽に合わせてDubai Fountain の水が上がる。ショーは5分に満たないが、音楽に合わせて水が動くのが面白い。
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その2 1-2日目 成田-ドバイ
2018/2/14(水) 21:20。Emirates EK318便で成田空港を出発。座席は避難ハッチ横の窓際席。前が通路になっているので、窓際でも出入りしやすく足を伸ばせて快適。その反面、前席下の収納がないので、手荷物の置場がなく不便。
ディナー:照り焼きチキンサラダ、ハンバーグ、マンゴーチーズケーキ。
朝食:季節のフレッシュフルーツ、フルーツヨーグルト、ほうれんそうとチーズのオムレツ、ブレックファストロール。
2018/02/15(木) 04:25。Dubai International Airport 着。早朝すぎて外は真っ暗。まずはホテルに荷物を置こうと、Noll Cardのシルバー チャージ式乗車券) を買ってMetroに乗る。Metro内は建設労働者っぽい人が多く乗っていて、庶民の足という感じ。
Dubai Metro Red Line でBurj Kharifa/Dubai Mall 駅で下車。駅を出ると、左手にBurj Kharifa が見える。Dubai に来たことを実感。
駅を出て徒歩1分のSofitel Dubai Downtown にチェックイン。本来は15時以降だけれども、準備の出来ている部屋があったので、7時前にチェックインさせてもらえてラッキー。
シャワーを浴びて、一休みして、Dubai Downtown へ。
2018年02月13日
●Dubai, Abu Dhabi 旅行記 その1 概要編
2018/02/14(水)~02/20(火)まで、Dubai - Abu Dhabi と旅行してきました。その覚書です。
■きっかけ:
「そうだ、建築を観よう」と思い立ちました。期間は1ヶ月。1週目は中国で王澍建築、2週目は京都で普段は観られない要予約建築、4週目は記録整理等に。残る3週目は、「今一番訪れたい建築」を観に行こうと考えた。思い浮かんだのは、「Louvre Abu Dhabi」。8重の網目構造の屋根から光の降り注ぐ半屋外空間を中心とする空間経験、同一テーマ×異文化の遺物を並列展示する展示構成も観てみたい。レオナルド・ダ・ヴィンチ「サルバドール・ムンディ」の展示が発表される等、話題性も抜群。
Abu Dhabiに行くのであれば、その隣国Dubaiにある世界で一番高い建物「Burj Khalifa」とその周辺ダウンタウンも体験したい。2008年のファンドバブル時はその発展スピードと規模から「世界最先端の都市」と思えたけれども、リーマン・ショックを経てどうなっているのだろう。
日本からは飛行機で半日ほど、両国間の移動はバスで2時間程度らしいので、両国とも2泊の4泊+飛行機往復の旅程で計画することに。
まずは飛行機。DubaiのEmiratesとAbu DhabiのEtihad Airwaysの直行便を比較すると、Emiratesの方が数万円安いので、Emiratesに決定。行きは21:20成田発、帰りは02:55Dubai発の深夜便を利用、出発10日前の予約で\94,250円(運賃、サーチャージ、税金等込)。JALとのコードシェア便だけれども、JALだと3万円位高い感じ。
■旅程:
2/14(水) 21:20 成田⇒2/15(木) 04:25 Dubai (2泊)⇒2/17(土) Abu Dhabi (2泊)⇒Dubai 2/20(火) 02:55⇒成田 17:20 計6泊7日 (往復とも深夜便なので、空港・機中泊×2の実質4泊5日)の旅でした。
■お金:
前回中国元を良レートで両替してくれた両替屋さんではUAEディルハムの取り扱いがなかったことと、他の両替屋さんではレートがかなり悪い(Dh1=34円くらい)こと、現地ではクレジットカードが問題なく使えそうなこととから、両替は最小限にしてホテル代等はカードで支払うことに。成田空港で2万円弱をDh600に両替。円はDhに対してレートが悪い印象。
傷害保険は何かあった時の対応力に期待して、今回もAIUのゴールドコース(8,740円)を申込みました。
■インターネット:
WiFiは前回同様Global WiFiを申込み。UAEは旅行者が少ないせいか、価格コム経由で申し込んでも特に割引なしかつ空港・機中泊×2の分、前回に比べてやや割高な感じ。しかも大容量プランがないので、GPS代わりに使うと通信料制限をすぐに超えそう。とはいえ現地受取・返却で手間取ると時間がもったいないので、14,070円(7日間レンタル、補償付)で決定。
■交通:
Dubaiはメトロを主手段にして、必要に応じてトラム、モノレール、渡し船を利用。
Abu Dhabiはタクシー。
真冬でも平均気温は25℃くらいあるので、日中は暑く、徒歩での移動は基本的に避けます。
■宿:
今回は宿選びが一番迷った。今回の目的は、「砂漠の中に突然現れた超近代都市を楽しもう!お金をかければこんな楽しい時空間体験が作れちゃうんだ、すごいなー」という実体験をすることです。「でもそれって、カップルや親子連れが最大限楽しめる、ディズニーリゾートのような場所だよね?お一人様で出かけてどうするの?」という根本的な疑問があります。また、歴史ある都市であれば散策する楽しみもあるだろうけれども、急造都市にそれはなさそう。砂漠でウロウロ歩いてたら熱射病で倒れそうだし。自分がどう時間を過ごしたいのか、イメージが湧かない。
実際の予約は毎度おなじみbooking.comを使うことに。Dubai、Abu Dhabiで検索するとズラリとホテルが出てくるけれども、なんかピンと来ない。生活的にも気候的にもあまりに馴染みがないので、今回は観光と割り切って、「五つ星」かつ「口コミ評価8以上」という条件で絞り込むことに。下は1.5万円/泊くらいから、上は100万円/泊に迫るところまで、相当な幅あり。(金額は部屋単位。基本的に一人用の部屋はない)
DubaiはBurj Kharifa中心に回りたいので、Downtownエリアかつメトロ駅近くという立地で絞り込み。ちょっと高めだけれども駅隣接のSofitel Dubai Downtownを約Dh1,000/泊(朝食込)で予約。税等を含めると1.25倍くらいになるので、2泊でDh2,500=7万5千円くらい?朝4:25空港着なので、「できれば朝に荷物を預けて、午後なるべく早い時間にチェックインしたい」旨をリクエストしておく。定時だとチェックインは15時から。
Abu DhabiはDubaiに比べると安め。Sheikh Zayed Bin Sultan Al Nahyan Mosque近くのThe Ritz-Carlton Abu Dhabi, Grand Canalが約Dh750/泊であったので、予約してみる。税等を含めると2泊でDh2,000=6万円くらい?こちらも「お昼に荷物を預けて、一度出かけて、夕方に戻ってチェックインしたい」旨をリクエスト。
■建築:
Dubai Mall, Burj Khalifa, Dubai Fountain が作り出す都市体験は、そのスケール、設備、デザインともとても水準が高く、世界一を標榜するだけのことはある素晴らしいモノでした。
Dubai Downtownに立つと、まずBurj Kharifaを探す。天を突く剣のような外観は、「世界で一番高い建築」というイメージととてもマッチする。
Dubai Mallは巨大なショッピングモール。内部は空調が効いて快適で、広い広い館内も、いくつかある「広場」と「通り」の組合せが構成されていて、意外と歩きやすい。歩いていると水族館の巨大な水槽、氷を張ったスケートリンク等が現れて楽しい。日本の店だと紀ノ国屋書店、ダイソー、無印良品等が出店。価格的にはどの店も日本の二倍くらいの感じで高級路線。Dubai Fountainに面した立地にApple Store。テラスはDubai FountainとBurj Kharifaを眺める特等席。夕暮れ時からはテラスに出る人が規制される。
Dubai Fountainの噴水ショーは13:00、13:30、18:00以降30分毎。1回3分くらい。音楽に合わせた水の動きが楽しい。Souk Al Baharへと渡る橋の上は凄い人出になるけれども、観る分には困らない。
クライマックスはBurj Kharifa。124、125階の展望台、At The Topは必見。夕暮れ時はDh215(その他はDh135)とお値段もすごい。設計コンセプトでは「砂漠の花:スパイダー・リリーに基づく設計」を謳ってはいるものの、実際には地域性を全く感じさせない作りは、「それが都市と言えるのか?むしろテーマパークに近いのではないか」という疑問が浮かぶけれども、時間消費型アミューズメント空間として快適で楽しいことは間違いない。
中でも、中国の旧正月を祝うプロジェクションマッピングがすごかった。塔が光り輝き、黄金の龍が天へと昇り、再び地へと降り、水中に潜ると同時に噴水の水が立ち上がり、最後は赤い幕が天より降りて旧正月を祝う。まさに圧巻。わざわざ旧正月を避けて上海旅行に行ったのに、まさか中東で旧正月の盛大なお祝いに遭遇するとは。世界どこでも中国。
Louvre Abu Dhabi。アプローチから期待は高まり、GrandVestibuteの整形の外形に、各国都市名を線で結ぶ謎めいた床パターンを敷き、鋭角的な展示ケースを並べる。ケースの中には同一テーマで三つの文明の遺品を展示。静的な箱の中に動的なピースを配するとてもダイナミックな鑑賞体験。展示への期待を高めます。その先に展示室。整形の外形、床外周を石張り、その内は幅広フローリング。壁は白基調の塗り壁、天井は壁と連続する塗り壁に細い波状パターンのある板ガラスを吊ったシステム照明。白基調の主室に対して、所々不整形かつ黒基調の附室を設ける。展示室と展示室の移動の際に中庭等の景色が垣間見つつ、12の展示室を移動する。室自体は整形で非常にオーソドックスかつ展示が非常に映える。建築と展示が創り出すシークエンスは千変万化でとても見応えがある。そして中庭へ。8層ネットの屋根から降る光が本当に美しい。四方を海に囲まれ、建築と水との織り合いも見どころ。水面の上のステージでモデルのようにポーズを決めて記念撮影する人、水辺へと降りる大階段で寛ぐ人々。太陽の動きに合わせて降る光の向き、床に映る光のパターンも変化するので、いつまで経っても飽きない。展示と中庭で4時間過ごした。本当に観に来て良かった。引き続き2つの美術館とアートセンターも計画中(建設中?)らしいので、また完成したら観に行きたい。
■観光:
Downtownを一回りしたら、メトロでマリーナ地区へ。超高層ビルを眺めつつ、20分ちょっとでJumeirah Lakes Towers Station着。トラム、モノレールと乗り継いで、Palm Jumeirahを横断し、沿道の高級住宅街を眺めつつ、Atlantis, The Palmへ。カフェで一休みしようとロビーを一周するも、どこも結構な混雑で結局元来た道を戻る。モノレールからの眺めがまさにディズニーリゾートで面白い。
Old Dubaiでは渡し舟(Abra)が面白かった。運賃Dh1で乗船人数が揃ったら出発して、対岸まで数分。本当に地元の人たちの足という感じ。3つあるSouk(Gold, Textile, Old)は観光記念という感じ。Dubai Museumは昔のDubaiの暮らしを知ることができる。風の塔はその涼しさを感じることができて良かった。でも、ひっきりなしに観光バスで押し掛ける観光客の大群に辟易。地下の展示も照明が変に色が付いていて見難い。最後に地上へと戻る螺旋状スロープを上手く活かしたギフトショップの作りが良かった。Bastaikiya歴史保存地区は歴史的建築物を保存しつつカフェやギャラリーに改装していて散策して楽しい。でも金曜日(Dubaiの休日)だったのでほとんど閉まっていて残念。Old Dubaiはどこもゴミゴミした日常感があり、観光としては今一つ楽しめない。
Abu DhabiではEmirates Palace Hotelで金粉カプチーノとブルーベリーケーキをオーダー。2日前にLe Cafeを予約しようとメールしたら、満席との返事だったけれども、代わりに噴水そばで屋外カフェを営業しているとのこと。ゲートを入る際に予約の有無をチェックされると聞いていたけれども、実際にはタクシーで素通り。旧正月で中国人の人たちが大量に訪れているので特にチェックもしなかったのだろうか。まずは建物ロビー階を歩き回って、噂の金ピカ内装を観て回る。大きな吹抜け部には旧正月を祝うパビリオンが設けてある。本当に中国の存在感はすごい。噴水のそばは意外と涼しくて気持ち良かった。
Sheikh Zayed Grand Mosque。一番美しいと言われる、日没の頃に合わせて訪問。外観はとても大きく、白く、美しい。そして山ほどの観光客。荷物検査でWiFiは持ち込み不可と言われて預ける。尖塔シルエットが図として地としてとても美しい。大撮影会場と化している長い回廊をノンビリと進む。柱の植物パターンも全て石の組合せで表現してあって、その手間に気が遠くなる。途中で通路がお祈り用と観光用に分かれる。信仰の施設であり、観光地でもある。その寛大さに感謝。内部に入ると、噂のスワロフスキー製のシャンデリアが吊り下がり、世界一大きなペルシャ絨毯が敷いてある。その美しいこと!イスラム建築独特の面と光の美しさに見惚れる。堂内の人々はみんな上を見上げて写真を撮るのに大忙し。外に出るとちょうど夕暮れ時で、白い外観がオレンジ色に包まれて、柔らか味を感じさせる美しさ。これも絶景。
■まとめ
観たいと思ったものは観ることができました。それを自分の持つ「建築・都市」という尺度で捉えることが適切なのか、それともアミューズメント空間的な捉え方をする方が実態に沿うのか、整理しきれていません。一人で体験する場合と、複数で体験する場合も異なってくるのでしょう。
Abu Dhabiは全てタクシーでの移動だったので、どれも点としての捉え方しかできず、線的・面的には体験できませんでした。メトロがあり、景色を自分のペースで眺めることができるDubaiの方が都市的と言えるかもしれません。
ここで観た現在進行形未来と、自分が携わる現実とその延長が、どこかで交差することがあるのだろうか。全く別モノだろうか。建築・都市をつくる際に使う技術系は接点があるはずですが、求めるビジョン、アウトプットは全然違うのかもしれません。とりあえず記録を残して、自分なりの理解は後の課題に先送りします。
2018年02月05日
●京都-鞆の浦旅行記 その1 概要編
2018/02/06(水)~02/11(日)まで、京都-鞆の浦と旅行してきました。その覚書です。
■きっかけ:
去年読んだ「日本建築集中講義」で、聴竹居、待庵、修学院離宮、西本願寺書院といった、観るのに予約が必要な建築を観る旅がしたいが熱が高まった。どうせ行くなら、人気の高い桂離宮も観たい。どれも京都にあるので、行くなら人の少ない=予約が取りやすい冬が良かろうと思っていたら、2月に時間が取れそうになった。そこで去年の12月に予約状況を調べてみた。まだ2ヶ月以上あるのでどこも余裕だろうと思ったら、桂離宮はすでに半数以上埋まっている。聴竹居は見学曜日が決まっており、待庵はハガキでの申し込みなので見学日の確定に時間がかかる。思う以上に見学日時の調整が難しいことが分かった。取り急ぎ一番埋まっている桂離宮の申し込みから始めて、桂離宮、修学院離宮は同じ日の午前、午後になるよう申込み。一応第三希望まで出すけれども、第一希望で決まるよう一番空きの多い日を第一希望にする。翌日日時確定の返信メールが来て、2/8(木)で確定。次に聴竹居。見学日は水・金・日。ご近所の待庵の見学日が火・木・金・土・日の午前中なので、金曜日の午前に待庵、午後に聴竹居という狙いで申し込み。聴竹居は2/9(金)で決まったけれども、待庵は後日2/10(土)の旨返信ハガキがきた。聴竹居のホームページを見ていたら、藤井厚二の住宅が他にも二つ公開されていることを知る。八木邸は大阪なので近くていいなと思うも2/11(日)の見学会はすでに締め切り。後山山荘は鞆の浦なのでちょっと離れるけれども、第二日曜日のみの公開がちょうど2/11(日)にあたるので、こちらを申し込むことに。残る西本願寺は2/7(水)で調整がついて、旅程完了。
■旅程:
2/6(火)移動、京都泊⇒2/7(水)西本願寺書院・能舞台、龍谷ミュージアム、京都国立美術館⇒2/8(木)桂離宮、修学院離宮⇒2/9(金)大山崎山荘美術館、聴竹居、国立国際美術館⇒2/10(土)待庵-鞆の浦に移動、泊⇒2/11(日)後山山荘の5泊6日。
■交通:
地元最寄駅-福山の往復乗車券+新幹線特急券(東京‐京都、京都-福山、福山-東京)。京都・大阪の移動はJR、地下鉄、バス。鞆の浦へは福山からバス。
■宿:
始めは楽天トラベルで探したけれども、ビジネスホテルはどうも面白くないし、一人旅で高価格帯のホテルに泊まるのも今一つ興味がわかない。booking.com だとどうかなと思って検索すると、共用部が充実したドミトリー型ホステルがとても口コミ評価が高い。しかもオフシーズンのせいか、3,000円/泊を切る価格設定。立地がとても良い案件が複数ある。いつの間にこんなに充実したんだろうか。面白そうなので、前半2泊を京都御苑近くと交通アクセスはちょっと劣るけれども評価がやたら良い京都モーリスホステル、後半2泊を京都駅至近のピースホステル京都に泊まることに。鞆の浦は楽天トラベルで検索して、「崖の上のポニョ」制作時に宮崎駿監督が気に入ったという御舟宿いろはを予約。NPOによる運営で評判はいま一つだけれども風情はありそう。
■建築:
西本願寺。書院、能舞台を案内いただく。ほとんどが国宝にも関わらず、対面所(鴻の間)を座敷にして南能舞台の能を観るという話にビックリ。雨のさいは鴻の間の縁側寄りを舞台に使うという話も面白い。随分と気前の良い話。白書院と鴻の間の間にある武者隠しの間も秀吉らしいと思わせる。
■観光:
■まとめ
2018年02月04日
●第27回 東京ベイ浦安シティマラソン
2月の第一日曜日に、「第27回 東京ベイ浦安シティマラソン」を走りました。本大会の特徴は、会場とコースが東京ディズニーシーに隣接していることと、ハーフマラソンの参加者が3,000人程度と比較的小規模なこと。ランネットでの評判が良かったので、初めてエントリーしてみました。
7:42に会場最寄駅の舞浜駅に到着。ディズニーリゾートに向かう人々で結構な賑わい。イクスピアリ横の道路を進んで、7:55に会場である舞浜市運動公園に到着。
総合体育館のメインアリーナが荷物預り所になっており、レース前に暖をとるランナー等で混みあっています。荷物の預け入れはとてもスムーズ。トイレは建物内のモノに加えて、屋外に仮設トイレを用意。数は足りている感じですが、トイレットペーパーの交換まで手が回っていない感じ。ランナーはポケットにティッシュペーパーを用意しておくと良いかも。
8:45少し前からスタート地点で整列が始まり、8:45から市長、来賓等の挨拶。ユニクロに女子ランニングチームがあることを初めて知りました。
今大会はゼッケン番号がタイム順ではないので、大まかな時間設定を記したプラカードを立ててザックリとエリアを区切り、ランナーは各自の判断でスタート位置を決めるやり方。かなり大らかな感じですが、大会規模が小さめなので特に問題なし。
今回は目標タイムを1時間30分に設定。4分15秒/kmのペースなので、最初を4分10秒/kmを切るペースで突っ込んでいって、徐々にペースが落ちながらも、なんとか4分20秒/kmで踏ん張ってゴールする、というのがザックリとしたイメージ。4分30秒/kmを安定して維持することすら難しい最近のペースでは、相当に難しい気がしますが、「来期はサブスリーを目指すんだ!」という意思を込めて設定。
9:00スタート!7秒でスタートラインを通過。1kmは4分19秒、2-3㎞は4分4秒/kmとやや出来すぎな展開。4-5kmは4分10秒/kmと落ちてくるも、まだまだイメージ内。6-7kmは4分15秒/kmとペースダウンがちょっと早いかなーという感じ。
意外と順調?と思った矢先、右下わき腹痛がドンドンひどくなり、8-10kmは4分23秒/kmと目標ペースから一気に脱落。足が動かなくなるならともかく、余力を残したまま終わるのは納得がいかないと、ピットインリキッドでエネルギーを補充して粘る。ディズニーシーのタワー・オブ・テラーやコロンビア号が見えてきて、気持ちも上がり、11-14kmは4分15秒/kmとやや持ち直す。でも、前半の貯金を使い果たした感じ。
さあ終盤、何とかペースを戻したいという気持ちとはうらはらに、15-17㎞は4分25秒/kmと再び目標ペースから脱落。残り4km!再びディズニーシーが見えて気持ちを上げるも、4分20秒/kmまでしか上げられず、そのままゴール。
記録は1時間30分34秒で、スタートまでの7秒を補正すると1時間30分27秒。参加証はTシャツとディズニーリゾートのウォッシュタオル。参加費4,000円の大会にしては随分と気前が良いです。さすが千葉県1位の人気エリア。
これで今シーズンは終了です。2シーズンのブランクからの復帰は、なかなか思うようになりません。それでも粘り強く、1時間30分にあと27秒までのところまで来れたことは収穫でした。
記録証と荷物を受け取ったら、隣接する舞浜ユーラシアにGo!ランナーはスパが半額の素敵なサービス。疲れた体を、屋内・屋外風呂で癒しました。まさに極楽気分です。素晴らしい大会でした。
2018年02月03日
●上海-杭州-寧波 旅行記 その6 西湖、新天地
5日目。杭州最後の日なので西湖へ散歩。雪の西湖は珍しいらしいけれども、寒いし滑る。結局ランニングもできず。それでも記念写真を撮る人で朝から結構な賑わい。古建築と湖の組合せは写真映えするけれども、振り返ると大観光地の建物群がビッシリ建っているので、映画のセットみたい。杭州東駅から上海虹橋駅へ。さらに10号線で新天地へ。いったん荷物を置かせてもらおうと、本日の宿へ。
高徳地図は里弄建築の門内側近くを示す。住所もあってる。でも、それらしいものがない。門の警備員さんに予約メールを見せると、斜め上を指さす。?。受付なり管理人さんスペースなりがあったりしないの?。もちろん、言葉は全く通じない。そのうち女の人が来て、建物の中に入って行く。警備員はその女性を指指す。?。よく分からないけれどもついていく。古い木製階段を上って2階へ。そして扉を2枚開くと、写真で見た部屋が出てくる。女性はこちらに目もくれず、部屋の掃除を始める。話しかけてもやはり言葉が通じない。しばらくボーッと眺めていて、ようやく事態を理解。
つまり、今夜の宿は他の人が住んでる里弄建築の中の1室だけを貸す。それが2階にあるので、警備員は斜め上を指さした。部屋は小ぎれいだけど建物自体は古いので、共用部と室内のギャップがすごい。多分今掃除している部屋が今夜の宿だけど、今掃除をしている人には私の情報が行ってない。メールを見せて、事態を説明。掃除中の部屋はRoom 4らしいけれども、残念ながらメールにその記載はない。そのうち、何やらアイフォンでLineのようなアプリをいじり始めた。これが微信?旅行者も使えると良いのにね。何往復かした後に、やっと私の名前が出た。コロッと態度も変わる。今夜の宿泊者が私であることは理解してもらえたけれども、「荷物を預けて外出したい」という内容が伝わる気がしないので、そのまま掃除の完了を待つ。カギを受け取って一難完了。オーナーさんが来るかと思ってしばらく待つもその気配がないので、外出することに。宿泊費はいつ渡すの?
改めて考えてみると、新天地に隣接した里弄建築内に泊まれるのはとても魅力的。自分もそこで暮らしている感じがする。抜群の立地のわりにとてもお値頃(315元/泊)だったのは、こういう事だったのね。アイフォンにオーナーから英文メッセージが来て、一件落着。言葉が通じるって素晴らしい。
●上海-杭州-寧波 旅行記 その5 4日目 寧波博物館
4日目。杭州東駅から高鉄で寧波へ。チケットは翌日の上海戻り分と合わせて、昨日のうちに買っておいた。驚くほど英語が通じないのと、全席指定で当日だと売り切れも多いので、事前の段取りと高徳地図が頼みの綱。さらに1時間半前には待合スペースで待機。やはり、鉄路を走る飛行機。
1時間弱で寧波到着。帰りの切符を買って、高徳地図で寧波博物館を検索。633路で40分弱、25分くらいに1本と出る。とりあえずバス停に向かうと、ちょうどバスが来た。着いた先は、鄭州区庁舎と文化センターと寧波博物館が向かい合う、巨大な広場。どの建物も、あきれるほど大きい。王澍の設計は前衛的と思っていたので、こんな巨大な政府プロジェクトに関与しているとはビックリ。
レンガ、瓦、様々な仕上げのコンクリート。これら素材が壁面を鋭角的に、まるで屋根の稜線のように分割する。この切り替えが上手い。こんなに巨大なのに、威圧感よりも「動き」を感じる。建物は単純な箱型ではなく、上層部が分割され、外壁の角度にも変化をつけている。物質感豊かな素材と、変化に富んだ面・形の組み合わせが「動き」を生む。重さと動き、相反しそうな組み合わせで成功しているところがすごい。緑が見えるので、屋上庭園もあるのだろう。一周してから中へ。
入館料は無料。入ると4層の吹抜け。吹抜けに面した手摺立ち上がりと壁面は荒いRC仕上、一面のみ白塗り壁。右手の光沢メタルパネル仕上げのエスカレーターと射す光が、上方運動を劇的に演出する。正面には大階段。
1階では特別展「CHINA 与 世界」を開催中。冒頭に遣唐使船と鑑真和上紹介。
白い壁の向こうに、プロフィリットガラスの中庭。
3階はウッドデッキ張りの屋上テラスを出入りする構成。平面、立面とも斜め線を多用。モノとモノ、中と外が激しくぶつかり合う。瓦や石積み、コンクリートの外壁構成と相まってとても迫力がある。ところどころ外へと抜ける視線が効果的。
3階展示室では「金玉大明」展を開催中。明王朝の金装飾・宝石がキラキラ輝いて綺麗。カフェもあって、まるで王澍世界の都市に迷い込んだような内外回遊が楽しい。屋外大階段を降りて、出口へと至る経路もダイナミック。やはりこの人のデザインは、動線と外部造形がとても良い。
カフェで抹茶ケーキとカフェラテを頼んでまったり。味はそれほどでもないけれども、満足度は高い。出口から建物を見返して、遺跡のような重厚感と、ランダムな幾何的構成の融合に、凄い建物だなと改めて思う。633路で駅に戻る。今回も10分ほどでバスが来た。高徳地図とバスは相性抜群。
寧波駅で高鉄の乗車改札開始まで待機。高鉄改札前には、大きなペイント缶?を抱えた一群が陣取っていた。春節前の里帰りなのだろうか。乗客層がこれまでと明らかに違う。
●上海-杭州-寧波 旅行記 その4 3日目 中国美術学院象山キャンパス
3日目。7:30に朝ごはん。先客は祖父母、若夫婦に女の子の、昨夜の賑やか御一行様。若夫婦一行は嵐の如く出発し、老夫婦と一緒に朝ごはん。お粥、卵焼き、薄いパン生地?に豆乳の中国風朝ごはん。美味しい。相変わらず、言葉は全く通じない。
素敵なホームステイにお別れして、杭州東駅へ。初めての高鉄なので、2時間前から待機。なぜか高徳地図の時刻表に予約した列車番号がなく、イヤーな予感。そして、天候の為、欠便の表示。高徳地図で座席の空きを見て、メモ帳にメモって、チケットオフィスへ。列の短い列に並んだら、refund(返金)の列と言われて並び直し。振替はchange。Dナンバーの電車を書いたら、それは立ち席と言われてGナンバーの電車に変更してくれた。予定より少し繰り上がって無事出発。
高鉄はまるっきり新幹線。と思ったら、「完全に中国で作った」という放送が流れる。ターミナルの仕組みは出発と到着を階で分ける形式なので、その巨大さとあいまって、空港に近い。鉄路の港。そう考えると、確かにmade in China か。
1時間弱で杭州東駅に到着。1号線でホテルへGo !杭州では移動が多いので、地下鉄駅からの近さと値頃感でホテルを決定。ロビーが暗く、ああ…と思ったけれども、部屋は綺麗。299元/泊で2泊。
荷物を置いて、いよいよ中国美術学院象山キャンパスへ。高徳地図で調べると、ホテルのすぐ近くから4路のバスに乗れと出る。10分に1本くらい。果たして、地図通りの場所にバス停があり、4路のバスが停まってる。高徳地図を運転手に見せて、停まることを確認。2元払って乗車。移動中も高徳地図でどこを走ってるか分かるので安心。50分弱で最寄駅で下車。すごい精度。正門?が閉まってて焦ったけれども、回り込むと開門してる。見学客がゾロゾロいて安心。流れに沿って建築学科の建物群を目指す。
最初に見えてくるのは隈さんの民芸博物館。背景の山に溶け込むような在り方がカッコいい。その向こうに、ラーメン造の積層に木造トラスの屋根を架けたような建物。王澍設計のホテルに思われるけれども確証はなし。さらに進むと、いよいよ象山キャンパスが見えてくる。あの特徴ある山形屋根と素材の積層が特徴的な14号棟を水面越しに眺めたところで、時間配分上、先に民芸博物館を見ることに。丘を登っていくと、ワイヤーで瓦を吊った壁面が見えて来る。黒い被覆で目立たないが、鉄骨フレームが露出。展示替期で中は観られないので、建物の奥の斜面を登る。民芸博物館の屋根越しに、11号棟の緩やかにうねる屋根、14号棟のリズミカルな曲線屋根。雪化粧と相まって、大地と一体のランドスケープに見える。その向こうに直線的な都市。さらに向こうに山並み。なんとも印象深い眺め。回遊路を降りて、キャンパスへ。
オフィス機能を持つ17号棟から。木とガラス、二つの中庭。木の方が抜群の存在感。白塗、レンガ、コンクリート。素材と光の静かな構成。窓・屋根形状も控えめ。
続いて美術館の15号棟。中庭にbauhausの立体ロゴ。外部空間は立体幾何的で変化に富む。
反りのある山形屋根の双棟、14号棟。外周にレンガとコンクリートの縦長スリット+ガラスの組み合わせ。中に入ると白壁を不整形に切り欠いた開口を抜けて廊下側へ。中庭に面する外壁は木。
W字型の18号棟へ。建物から片持ち梁で持ち出した長大なスロープ型外廊下がダイナミックにうねる。「動き」を先にデザインして、それに合わせて諸室を配置したように見える。建物もスロープと呼応するように持ち上げる、傾ける。歩いてみると、視線変化が多彩で楽しい。縦に集約した動線もあり、慣れれば普通に使えるのだろう。外壁が向かい合う面を閉鎖的、外向く面を開放的に作る。
民芸博物館のさざ波のような外観が山と一体化するようだと眺めながら、11号館へ移動。こちらもW字型。外壁は全面塗り仕上。棟番号的にこちらが先か。スロープ床にカラフルなテープが貼ってあって、各行き先が書いてある。使用上の苦情があった?たっぷり歩いたので、切り上げて戻る。
●上海-杭州-寧波 旅行記 その3 2日目 上海
2日目。7:30に朝ごはん。トーストと目玉焼きと豆乳?美味しい。相変わらず言葉は通じないけれど。明日の高鉄チケットを予約しに上海虹橋駅へ。1階のチケットオフィスが閉まっていてウロウロ。高鉄の待合フロアにチケットオフィスもあるとのこと。メモ帳に希望チケットを書いて列に並ぶ。チケットゲット。トイレの空き/使用中が分かる電光掲示板を眺めて、次の目的地へ。
隣接する上海虹橋空港まで歩いて10号線→12号線と乗り継ぐ。巨大ショッピングセンター&高層住棟群を横目に龍美術館西岸館へ。工場の遺構を残しつつ、アールを付けた巨大なボリュームを2棟並列するダイナミックな構成。展示は4つ、入館料はレンブラント展込みで250元、なしだと50元。4千円を超える価格にちょっとビックリしつつも、全部込みを選択。荷物は基本的に持ち込み不可、ただし携帯くらいは可。当然、大撮影大会。主展示のXing Jing展が面白い。グラスファイバー製の巨大像が大量に並ぶ。ロン・ミュエクを思わせるけれども、そこまで精緻ではない。物凄い物量は圧倒的。RC打放しの神殿のような巨大空間に物凄くフィットする。地階で「レンブラントとオランダ絵画の黄金期、ライデンコレクション名品展」。日本からの巡回展?前半のレンブラントが充実、ダビンチは素描一枚。フェルメールも一枚。価格のせいか、とても空いてる。流石に撮影不可。マスターピースと1対1で向き合える貴重な機会。照明は反射があって今一つ。再び主展示へ。空間に呑まれるようなスケール感が面白いけれども、美術館として優れているかは疑問。でも、Xiang Jing との相性は抜群。反対側の建物には、カフェとギャラリー。カフェはちょっと暗くてパス。ギャラリーを上がってテラスに出られるけれども、雪で外部は閉鎖。離れのような建物も空のまま放置。ガラスも汚れ気味で、ちょっと管理が行き届いていない感じ?
西岸沿いを散歩。雪が残る遊歩道を走るランナー。ランニングセットは持ってきたけれども、寒さと大気汚染に怯んでいます。
余德耀美術館。工場のリノベーションに1面だけガラスのカバーをかけた空間。段状ロビーの空間構成はダイナミックだけれども、詳細デザインが伴わない感じ。主展示、Shanghai Galaxy 2 のブランコが撮影会状態。
田子坊へ。ここもストック活用型観光地化の例。観光客で大混雑。原宿という感じ。一周して宿に戻る。静かだった昨夜から一変して、賑やか。
●上海-杭州-寧波 旅行記 その2 1日目 上海
浦東空港でWi-Fiオン。接続OK。マグレブ片道+メトロ一日券を購入して、市内へ。マグレブは7分でおしまい。メトロに乗り換えて南京西路下車。外は雪。WEB版百度地図や高徳地図をにらみながら、宿を目指す。大まかな位置は推測してあるけれども、やっぱり現在位置の表示が欲しい。
初日の宿、シーロンホームステイに到着。住所は里弄路地の特に何の表示もない一角。呼び鈴を押すと、門が開く。小さな前庭の奥に、ガラス張りのリビング。玄関がない。管理人らしき女の人が何か言っているが分からない。呼び鈴の警報を解除するためにカードキーを当てろとのことだった。
リビングに上がって、宿泊手続き。こちらは片言の英語くらいは通じるだろう、相手は片言の中国語くらい通じるだろうと思いつつ、全く通じない。見かねた宿泊客のトーマスさんが通訳してくれて、無事パスポートチェック、宿泊費支払い、部屋の案内、Wi-Fi、水廻りの説明を受ける。
部屋は思った以上に素敵。水廻りは共用だけれども、洗面、トイレ、風呂だけを一室に分離した形で、とても綺麗。一泊425元で2泊。上海にしてはお得な気がする。外は寒いけれども、エアコンは29℃に設定してあって暖かい。朝食が選べるので、翌朝は西洋風、翌翌朝は中華風をリクエスト。
街中へ。南京西路に戻る。雪の中、巨大スタバのものすごい行列を脇目に13号線で新天地へ。古い里弄建築を活かして観光名所化したという、ストック活用型再開発の例。でも、雪は降るし人は多いわでよく分からない。感じとしては、同潤会アパートを活用した表参道?ここでもスタバ。南京西路に戻って、ファミマで買い物して、宿へ。
やっぱり、地図がなければ!というわけで、オフライン版の高徳地図をインストール。VNPが頻繁に切断されつつ、なんとか完了。現在位置が分かる!目的地までの行き方も分かる!高鉄の時刻表も出る!チケットの残り枚数も出る!すごい!
●上海-杭州-寧波 旅行記 その1 概要編
2018/01/27(土)~02/2(金)まで、上海-杭州-寧波と旅行してきました。その覚書です。
■きっかけ:
去年のGWに突如ザイカ先生が上海旅行記をつぶやき始めた。マシンガンのようなスピード、臨場感たっぷりな実況に、すっかり「そうだ、中国行こう」に。とはいえ、ザイカ先生のようなハプニング体質ではないので、旅の主軸が要るよなーと思案。やっぱりここは、現代建築だろう。
中国の現代建築というと?王澍かな。というわけで、中国美術学院象山キャンパスと、寧波博物館が主訪問地に。それと、日本の十倍以上の人と土地があるのだから、ほんとに経済発展しちゃったら、そのスケールは想像を絶するのでは?という興味から、スケール感のある開発とかも観たい。
またまたザイカ先生の旅行記から、上海西岸の巨大私設美術館に興味が。というわけで、龍美術館西岸館と、余徳耀美術館がリスト入り。初中国だから、観光は?と思いつつも今ひとつ興味が湧かない。年が明けて、とある事情で旅行をする時間ができた。よし、ここだ!
はじめは2月中旬を考えたけれども、旧正月と当たって大変そうなので、繰り上げ。期間は一週間くらい。まずは飛行機。中国東方航空が安いけれども、遅れたりするらしい。初中国には厳しいかなというわけで、ANA。往復7万ちょっとだったので決定。上海から他所へ飛ぶのは時間的に却下。
■旅程:
上海2泊⇒杭州2泊(2日目は日帰りで寧波に移動)⇒上海1泊の、計5泊7日 (帰りの飛行機が1:45発の深夜便なので、2/2は移動のみ)の旅でした。
■お金:
中国は携帯電話での決済が普及しているそうですが、外国人旅行者が使うのは相当にハードルが高そうかつ、日本のクレジットカードは使える場所がとても狭そう。なので、とても両替レートの良い両替屋さんが秋葉原にあるとのことなので、日本で人民元に両替して行くことにしました。相場感が分からないので、とりあえず一日1,000元と考えて、6,000元両替して行きました。傷害保険は何かあった時の対応力に期待して、AIUを申込みました。
■インターネット:
中国では金盾というネット規制(?)があるらしいので、日本でVPN付のWi-Fi (大容量バッテリー型) をレンタルしていきました。VPNをオンにすると日本と変わりなくネットにつながりますが、VPNは結構ひんぱんに切られるので、その度に再度オンにする必要があります。
地図アプリは高徳地図というアプリが物凄く役に立ちました。目的地を入力すると、現在地からの経路を公共(電車+バス+徒歩)、徒歩等に切り替えて表示してくれて、さらに高鉄は時刻表、バスは運行間隔まで表示してくれます。また、アイフォンの中国語入力をオンにしておくと、日本の漢字で入力しても簡体字に置き換えて検索してくれます。高徳地図は中国のアプリなので、VPNがなくてもつながります。
■交通:
上海虹橋⇔杭州東、杭州東⇔寧波のそれぞれ往復は高鉄を使いました。
象山キャンパスと寧波博物館は高徳地図で検索してバスで行きました。ルート表示上にバス停名も表示されるので、中国語が聞き取れなくても現在地が分かって、降車駅を間違える心配もありません。
■宿:
booking.com で予約していきました。
上海では現地の生活感を感じたかったので、ホームステイ型の宿を予約しました。特に最後の1泊は新天地に隣接した古い里弄建築 (1926年築らしい) の中の1室で、共用部は物凄く古いですが室内は小ぎれいにリフォームしてあり、価格も手ごろ(315元/泊)でとても良かったです。ただし、英語が全然通じないので、鍵の受け取りとかで苦労しました。
杭州では立地と価格重視で、ちょっと古めのホテルに泊まりました。
■建築:
上海では龍美術館西岸館(大舎建築)、余德耀美術館(藤本壮介(方案のみ?))、Water House(neri&hu)、Light Place (安藤忠雄)、ヒマラヤセンター (磯崎新) 等を観ました。Light Place はAegean Shanghai という去年末にオープンしたばかりの超巨大商業コンプレックスの 7-8階にある本屋+多目的スペースですが、8階にある Pearl Art Museum と繋がっています。開館記念に安藤忠雄展(新美術館の安藤忠雄展の巡回)をやっていたのですが、光の教会の原寸再現の代わりに Light Place を見せるようにしているのが上手かったです。Water House はちょっとカッコつけすぎで周りから浮いてる (沈んでる?) 気がしました。
杭州では中国美術学院象山キャンパスと民芸博物館(外部のみ)を観ました。キャンパスの向かいに建っているリゾートホテルも王澍の設計みたいです。ラーメンの積層の上に木トラスの屋根を架けたようなボリュームが連続する外観の建物群です。象山キャンパスのスロープ外部動線が面白かったです。民芸博物館もカッコいい。
寧波では当然、寧波博物館を観ました。あんなに大きいとは思いませんでした。また州政府の建物と向かい合ってるのも意外。王澍って前衛的な建築家という印象ですが、意外と政府との付き合いも上手いのでしょうか(そうじゃないと中国美術学院の建築学部長にはなれないでしょうが。。。)。博物館は外壁と3階の屋外デザインが素晴らしかったです。カフェがあるのも良かった。
■観光:
外灘からの浦東の夜景は絵葉書のようですね。
南京東路は六本木な感じですかね。
新天地は里弄建築が面白かったです。同潤会アパートメントがあった頃の表参道という感じ。
田子坊は原宿。
水郷は日程の都合上あきらめました。
杭州では西湖の雪景色を観ましたが、振り返ると大観光地の建物がズラリと並んでいるので、映画のセットのようでした。
■まとめ
新天地の里弄建築の泊まったことで、里弄内部の生活を身近に観ることができたのがとても良かったです。
建物では寧波博物館の遺跡のような存在感+動きを感じさせる外壁・外部空間構成の融合が素晴らしかったです。