2018年02月03日
●上海-杭州-寧波 旅行記 その4 3日目 中国美術学院象山キャンパス
3日目。7:30に朝ごはん。先客は祖父母、若夫婦に女の子の、昨夜の賑やか御一行様。若夫婦一行は嵐の如く出発し、老夫婦と一緒に朝ごはん。お粥、卵焼き、薄いパン生地?に豆乳の中国風朝ごはん。美味しい。相変わらず、言葉は全く通じない。
素敵なホームステイにお別れして、杭州東駅へ。初めての高鉄なので、2時間前から待機。なぜか高徳地図の時刻表に予約した列車番号がなく、イヤーな予感。そして、天候の為、欠便の表示。高徳地図で座席の空きを見て、メモ帳にメモって、チケットオフィスへ。列の短い列に並んだら、refund(返金)の列と言われて並び直し。振替はchange。Dナンバーの電車を書いたら、それは立ち席と言われてGナンバーの電車に変更してくれた。予定より少し繰り上がって無事出発。
高鉄はまるっきり新幹線。と思ったら、「完全に中国で作った」という放送が流れる。ターミナルの仕組みは出発と到着を階で分ける形式なので、その巨大さとあいまって、空港に近い。鉄路の港。そう考えると、確かにmade in China か。
1時間弱で杭州東駅に到着。1号線でホテルへGo !杭州では移動が多いので、地下鉄駅からの近さと値頃感でホテルを決定。ロビーが暗く、ああ…と思ったけれども、部屋は綺麗。299元/泊で2泊。
荷物を置いて、いよいよ中国美術学院象山キャンパスへ。高徳地図で調べると、ホテルのすぐ近くから4路のバスに乗れと出る。10分に1本くらい。果たして、地図通りの場所にバス停があり、4路のバスが停まってる。高徳地図を運転手に見せて、停まることを確認。2元払って乗車。移動中も高徳地図でどこを走ってるか分かるので安心。50分弱で最寄駅で下車。すごい精度。正門?が閉まってて焦ったけれども、回り込むと開門してる。見学客がゾロゾロいて安心。流れに沿って建築学科の建物群を目指す。
最初に見えてくるのは隈さんの民芸博物館。背景の山に溶け込むような在り方がカッコいい。その向こうに、ラーメン造の積層に木造トラスの屋根を架けたような建物。王澍設計のホテルに思われるけれども確証はなし。さらに進むと、いよいよ象山キャンパスが見えてくる。あの特徴ある山形屋根と素材の積層が特徴的な14号棟を水面越しに眺めたところで、時間配分上、先に民芸博物館を見ることに。丘を登っていくと、ワイヤーで瓦を吊った壁面が見えて来る。黒い被覆で目立たないが、鉄骨フレームが露出。展示替期で中は観られないので、建物の奥の斜面を登る。民芸博物館の屋根越しに、11号棟の緩やかにうねる屋根、14号棟のリズミカルな曲線屋根。雪化粧と相まって、大地と一体のランドスケープに見える。その向こうに直線的な都市。さらに向こうに山並み。なんとも印象深い眺め。回遊路を降りて、キャンパスへ。
オフィス機能を持つ17号棟から。木とガラス、二つの中庭。木の方が抜群の存在感。白塗、レンガ、コンクリート。素材と光の静かな構成。窓・屋根形状も控えめ。
続いて美術館の15号棟。中庭にbauhausの立体ロゴ。外部空間は立体幾何的で変化に富む。
反りのある山形屋根の双棟、14号棟。外周にレンガとコンクリートの縦長スリット+ガラスの組み合わせ。中に入ると白壁を不整形に切り欠いた開口を抜けて廊下側へ。中庭に面する外壁は木。
W字型の18号棟へ。建物から片持ち梁で持ち出した長大なスロープ型外廊下がダイナミックにうねる。「動き」を先にデザインして、それに合わせて諸室を配置したように見える。建物もスロープと呼応するように持ち上げる、傾ける。歩いてみると、視線変化が多彩で楽しい。縦に集約した動線もあり、慣れれば普通に使えるのだろう。外壁が向かい合う面を閉鎖的、外向く面を開放的に作る。
民芸博物館のさざ波のような外観が山と一体化するようだと眺めながら、11号館へ移動。こちらもW字型。外壁は全面塗り仕上。棟番号的にこちらが先か。スロープ床にカラフルなテープが貼ってあって、各行き先が書いてある。使用上の苦情があった?たっぷり歩いたので、切り上げて戻る。
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