2017年03月25日
●内海聖史「遠くの絵画」@YCC Gallery
YCC Gallery で開催中の内海聖史さんの個展「遠くの絵画」を観ました。
YCC ヨコハマ創造都市センターは、歴史的建造物「旧第一銀行横浜支店」を利用したアートスペース。玄関ドアを開いて天井の高いホールに入ると、正面にカフェ オムニバス。お茶して一休みしてから展示を観ようと、まずはギャラリーの位置を確認しようとすると、右手に小さな白いブースが。インフォメーションブースかと見ると、実はそこがYCC Gallery。「えっ、これだけ?」とちょっとびっくり。柱を囲むように3方展示壁を建てているので、中心に立つことができず、観づらい。
近寄って観ると、確かに内海さん。ひとしきり観た後に、カフェ オムニバスで休憩。ハンドドリップコーヒーとグリーンスムージーをオーダーして、内海さんのテキストを読む。
2011年の「シンプルなゲーム」は観ました。絵画の形を四角から星形にしてしまうという大胆なアプローチに驚きました。2012年の「方円の器」は残念ながら観ていませんが、再び星形を試みると。
「鑑賞者と絵が1m離れた関係性を保ったまま絵画のみが数万光年離れて輝いている」という状況設定と、それを成立させる剛腕っぷりがさすが。
高い天井のホールに仮設什器を置いただけのカフェなのに、とても居心地が良く、ドリンクも美味しい。入店したときは明るかった空が、気がつけば日が暮れて、窓の外は夜景に。展示スペースにも照明がついて、雰囲気がガラリと変わっています。照明のバラツキが星の瞬きのようで、星空っぽい。
いつも感じることですが、『近づいた時に感じる物質的な「絵具」の美しさ』と、『離れたときに感じるグラフィック的な美しさ』。この2面性がとても魅力的。
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