2017年02月28日

●2017年2月の鑑賞記録

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この世界の片隅に
 のんさんの素晴らしい演技と、緻密な考証下に紡がれる情景。主人公のすずさんと一緒に、第二次大戦下の広島・呉で、日常を楽しみ、空襲におびえ、大切なものを失ってなお、生き続ける日々を共有する。大きめに描かれた手の表情豊かな仕草もかわいい。

 2/9
青い日記帳×オルセーのナビ派展 ブロガー特別内覧会
 「分かったような、分からないような。でも、とても魅力ある作品が集まっている。そんな展示だと思います。」

 2/24
リニューアル記念 特別名品展@MOA美術館
  ロビーに入ると、正面に山景が飛び込んでくる。斜め右を向くと、足元が透明なベンチソファ越しに海景が広がる。そして展示室へ。
 展示室1柳橋図屏風を露出展示で見せてから、佐竹本三十六歌仙切等の重文がズラリ。ゴン、ゴンと展示ケースに額をぶつける音が続く。ガラスが本当に見えないので、あると知っていても初めはぶつかってしまう。
 展示室2。中心に据えられた黒漆喰のボリュームが、空間に秩序と豊かさをもたらす。その中に、野々村仁清《色絵藤花文》が浮かび上がる。ただ、美を観るために削ぎ落とされた空間。尾形光琳《紅白梅図屏風》。MOA所蔵品は撮影可能 の配慮が嬉しい。
 展示室3。MOA美人画オールスターズ。特に《湯女図》が素敵。黒漆喰壁による空間秩序と質感が、鑑賞体験を豊かにする。
 2階に降りて、展示室4。ここから仏像ゾーン。階段から続く空間シークエンスがやたらカッコイイ。そして噂の屋久杉材の免震装置が登場。
 展示室5の途中で名品展が終わり、杉本博司展が始まる。《加速する仏》。加速の果てに押し寄せる仏の大軍団。《海景-ATAMI》。うーん。全編に通じて、美への没入感と、うまいこと言いくるめられてる疑念が交錯してしまう。
 というわけで、杉本博司と榊田倫之の空間造作に酔いしれました。今回はリニューアル空間お披露目のオールスター展示でしたが、この空間の真価は次回展でこそ映えそう。山中常盤物語絵巻をこの空間で観るのがとても楽しみです。

 2/25
オルセーのナビ派展@三菱一号館美術館
 2回目の鑑賞。ナビ派の始まりをしっかり見せて、それからテーマ毎に分かれるので、表現が幅広くても混乱せずに見られる。何より、良い作品が揃っているので、観て楽しい。リピートが楽しい展示。

It's a Sony展 Goodbye Sony Building, Hello Sony Park Part-2@Sony Building
 銀座超一等地の建物を解体して公園に!という企業メッセージは素敵。しかし「街並みの美学」の体現ともいうべきスキップフロアがなくなる喪失感はその比ではない。

カフェのある美術館 監修 青い日記帳
 読了。カフェのある美術館、文学館等を25件紹介。私が行ったことのある美術館等が18、カフェが9。なんと勿体無いことを!と愕然。読むと『美術館』に行きたくなるのは、監修者の愛情♡の賜物。

Posted by mizdesign at 2017年02月28日 23:56
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