2016年11月30日
●2016年11月の鑑賞記録
11/5
◎速水御舟の全貌@山種美術館
冒頭《鍋島の皿に柘榴》の精緻さ、前回は平塚に出ていた《樹木》の艶かしさと対面。《翠苔緑芝》の写実的かつ幻想的な画面、《名樹散椿》の左下に流れ落ちるような描写に魅入る。そして《炎舞》。不動の炎が立ち上がり、円に蛾が呑まれていく。決定版の展覧会。
11/19
荒木愛展[I SPY Ⅱ]@画廊くにまつ青山
[I SPI Ⅰ]から2年半。時間が経ち、季節が変わり、面構成の試みが増え、鳥たちが変わらず可愛らしい。岩絵具ならではの質感ある画面は、観る楽しみに満ちてます。
11/23
◎円山応挙「写生」を超えて@根津美術館
第一章は藤花図屏風と雪松図屏風の揃い踏み。精緻さと大胆な簡略化を自在に駆使して描い出す、リアルで神々しい世界。第二章は若き日の模写や写生帳。第三章は七難七福図巻全三巻。過去の手本から学ぶ真面目さと、卓越した描写力。堪能しました。