2015年03月30日
●2015年3月の鑑賞記録
3/7
束芋 息花@ギャラリー小柳
骨と肉と花が混在するドローイング、曽根崎心中のお初と作家との往復書簡、マンションの一室を舞台に人と家具と月と松が主役を入れ替わりつつ演じる映像。非常に完成度の高い展示構成に魅了されました。
三木建 APPLE+@ギンザ・グラフィック・ギャラリー
「りんご」を題材に、色、形、言葉、素材。様々な角度からデザインアプローチ。カラフルでデザインの楽しさが高密度に詰まった空間自体が作品のよう。
狩野哲郎展@資生堂ギャラリー
様々な素材が散在する空間を、鳥が発見し、それらを認識してゆく。会場内は鳥のアクションをカメラに収めようとシャッターチャンスを待つ何人もの観客たち。その構図がなんとも不思議でユニーク。
3/8
『日本美術全集』刊行記念 文化講演会 仏の本様ー日本美術史の和と漢をめぐってー
講師は山本勉先生。平安時代前期の仏像表現を基準として、和と漢をキーワードに飛鳥時代から鎌倉時代まで語り抜ける!と思いきや、ラストスパートで黄檗宗まで。濃密な90分でした。
3/15
スサノオの到来@川村記念美術館
追放され、流浪し、英雄となる。エピソード豊富な神を核として、そのイメージの形成、変遷を追いつつ現代へ。佐々木誠の木彫の重厚さ、岡田真宏の色鉛筆の輝き。何よりも神話の時代か現代までを濃密に圧縮する構成に圧倒される。
大ニセモノ博覧会@国立歴史民俗博物館
単にホンモノかニセモノかの白黒論に止まらず、家の格として必要とされるモノ、手法はホンモノだけれど存在しないモノなど、両者の複雑な関係に迫る。一億円の重さ体験、博士の真贋解説、人魚の自撮りサービス等、エンターテイナーな造りも楽しい。
3/20
パラソフィア@京都市美術館
ツァイ・グオチャイ「京都ダ・ヴィンチ」
アナログロボットと子供達との合作とパゴダ。活気があって楽しい。
ウィリアム・ケントリッジ「セカンドハンド・リーディング」
アニメーションも魅力的だけれど、原画も魅力的。
倉智敬子+高橋悟「装飾と犯罪-SENSE/COMMON」
漂白された世界、(コトバの迷路)。美しい。
魔女の秘密展@大阪文化館・天保山
西洋魔女のイメージの変遷を時系列に沿って紹介する。テーマが非常に興味をひく一方で、構成は平坦かつ展示もボリューム不足気味。コラボメニューの仕掛け等もあるだけに、素材と調理の噛み合わせがもったいない。
目立たない入口。映像の音がダダ漏れで鑑賞に集中し辛いかつ、縦に分断された展示空間。パテ跡、釘頭が浮かんでる等、ローコスト感漂う仮設間仕切り。あまりに使いにくそうな現状が悲しい。
3/21
山口晃展@水戸芸術館
展示空間を風景として見せ、高低差ある動線で視線を立体交差、折り返して個別作品を鑑賞。館の空間特性を活かした構成が巧み。絵画、巨大な電柱、日本美術論、続きモノ連作等作品幅も豊富。満足度の高い展示でした。
アートフェア東京 2015@東京国際フォーラム
N66香染美術、動物たちの愛らしさ。N40アルテクラシカ、王様の抹茶コンセプトと彩り豊かな茶碗が刺激的。N29繭山龍泉堂、柔らかな照明に浮かび上がる陶俑が素敵。S39アラタニウラノ、歯ブラシ繊維タワーの驚き。
3/28
TANGE BY TANGE@ギャラリー間
建築家撮影のコンタクトシートを通して、その視線を追体験。縦、横、添景あり/なし。間延びする地面にバツをつけ、斜め構図に補正の赤枠を入れる。巨匠に少し親しみを感じる、ピンポイント企画展。
若冲と蕪村@サントリー美術館 第1期
同時代の二人の絵師を並列で捉え、関連什器、交友関係を並べることで、当時の世相を立体的に浮かび上がらせる。優品美品を揃える構成も目に楽しい。花見日和もあってか、大入り。
3/29
第34回佐倉朝日健康マラソン
ネットタイム3時間26分52秒で完走。暑さと強風でバテバテ&りきみランだったけれども、なんとか完走。
3/30
三溪園
はるうらら、桜に誘われてそぞろ歩き。絵になる景色。
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