2014年11月29日

● 「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」内覧会@日本科学未来館

 日本科学未来館で開催中の「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」。その内覧会に参加しました。
※本エントリーに使用している写真は、美術館より特別に撮影の許可をいただいています。

レクチャー
 日本科学未来館 キュレーター 内田まほろ氏
 チームラボ起用の狙い
 1.明るい未来像を世に問うている。
 2.チームで物を作っている。
 3.近代以前の日本人の物の見方を再現し、未来に活かそうとしている。

 チームラボ ブランドディレクター 工藤岳氏
 チームラボはデジタルで物を作っている集団
 デジタルで美を拡張できるのではないかと考えている。
 なぜ未来の遊園地なのか?台湾の展示で子供たちが当たったり、バンバン飛び回ったりしていた。アートに興味のないメンバーがそれを観て、めちゃめちゃ良いと感じたことが今回の展示につながっている。
 どんなことが出来るか?参加性、体験できる展示。
 これまでにない映像体験、空間体験。
 みんなで未来を一歩前進したい。
 近代以前の知は、20世紀とは相性が悪く打ち捨てられたけれども、21世紀とは相性が良いかもしれない。

展示
 ウルトラテクノロジスト集団の描く明るい未来へ。

 踊る!アート展
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 花と人、コントロールできないけれども共に生きる、そして永久に-Tokyo
 通路から小ホールへ。その壁面、床面に投影される無数の花。リアルタイムで描き出される、今この瞬間にしか見えない光景。素晴らしく美しい。入館時は多数の人で落ち着いて観られなかったので、時間をおいて再度訪れ、その美しさを堪能。人と作品が一対一で向かい合って初めて美が伝わる。この点は変わらない。

 再び通路空間へ。その両面に映像展示。
 花と屍 十二幅対
 生命は生命の力で生きている
 冷たい生命

 通路を右に折れると、大画面アニメーションが広がる。
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 Nirvana。デジタルで新たな生命を得た「若冲の象」が動いている。残念なのは、通路状空間の壁面に投影されているので、通行人が行きかう度に映像体験が分断されること。映像と通行人が一体化するような工夫があるとさらに良かった。

 通路を再度右に折れると、ホール空間に。並行配置したスクリーンが並ぶ。
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 追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして分割された視点 - Light in Dark。「板野サーカス」オマージュの疾走感ある映像が、層状に奥行きを持つ壁面に投影され、光沢のある床面に反射されて立体的な空間体験を作り出す。素晴らしくかっこいい。気がつけば、4分20秒のループ映像を何周も見入っていた。

 大きなワンルーム空間へ。
 学ぶ!未来の遊園地
 デジタルインタラクション体験で、子供たちが大喜び。
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 まだ かみさまが いたるところにいたころの ものがたり
 象形文字に触ると、文字の意味する動物等が飛び出して画面が賑やかになっていく。

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 3Dお絵かきタウン
 自分の描いた絵が、大画面の投影された街の中にあらわれて、走り回る。子供も大人も楽しそう。

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 つながる!積み木列車
 積み木ブロックを動かして電車、飛行機、船がつながり、街が出来ていく。プラレールのハイテク版のようで楽しい。

 光のボールでオーケストラ
 ボールを転がして音楽を奏でる。ボールの大きさから大人は入り辛いムード。 

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 お絵かき水族館
 自分の描いた絵が泳ぐ水族館。お絵かきタウンと人気を二分。

感想
 前半が映像作品、後半がインタラクション展示で合計15作品が並ぶボリュームたっぷりな内容。
 前半は映像作品。Light in Dark の躍動感と奥行き感ある美しさに感動。ただ、通路状空間の壁面に投影される作品が多いので、通行人が多くなるととても観辛いのが難点。人影も含めて作品?
 後半はインタラクティブ遊園地。子供も大人も嬉々として遊ぶ光景が楽しい。ただインタラクティブな処理がやや遅い感じ。たくさん出展しすぎて、マシンの処理が追いつかないのだろうか。
 「若冲」、「板野サーカス」、「子供とインタラクティブ性」といった強力なフックに確かに惹かれるけれども、全体的にはやや大味な技術デモに近い印象。少し前の未来感漂う、周辺の景色と似ている。人の動きもシュミレーションして、よりスムーズで満足感の高い鑑賞体験として会場をデザインする試みがあると、より面白そうと思いました。

展覧会案内
チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地
会期:2014年11月29日(土)~2015年3月1日(日)
会場:日本科学未来館 (〒135-0064 東京都江東区青海2−3−6
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:
毎週火曜休館。但し、2014年12月23日(火・祝)2015年1月6日(火)は開館。
年末年始休館:2014年12月28日(日)~2015年1月1日(木)
料金:
前売料金
大人(19歳以上)/1,600円 中人(小学生〜18歳)/1,000円(土曜は920円) 小人(3歳〜小学生未満)/700円
当日料金
大人(19歳以上)/1,800円 中人(小学生〜18歳)/1,200円(土曜は1,100円) 小人(3歳〜小学生未満)/900円

Posted by mizdesign at 2014年11月29日 23:27
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