2014年03月20日
●「観音の里の祈りとくらし展」ブロガー内覧会@藝大美術館
上野の藝大美術館で開催される「観音の里の祈りとくらし展」。そのブロガー内覧会に参加しました。
注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影されたものです。
長浜城歴史博物館 副館長 太田浩司氏による前説
湖北に位置する長浜市は、平成18年、22年の二度の市町村合併を経て12万都市に拡大した。
賤ヶ岳、黒田官兵衛といった戦国イメージに加えて、今回は観音の里の側面をアピール。
重文3体、長浜市指定文化財9体を含む、18体全てが東京初公開。
滋賀県は仏像の多いところだけれども、中でも湖北は観音様が多い。
観音は庶民仏。子供、大人、みんなを救済する。
造像は平安でも、寺院は絶え、室町、江戸と地域の住民が守ってきた。
今日でも寺が無住職になると、公民館にお迎えする等して村落共同体が守っている。
十一面観音立像<菅山寺>。ぎりぎり奈良時代末期にかかる作。木心乾漆の感じをよく残している。
千手観音立像<日吉神社(赤後寺)>(写真左から二体目)。賤ヶ岳合戦の際に、近くの川に沈めて戦禍から守ったと言い伝えられている。その際に使用した御枕石が今も境内に残る。
十一面観音立像(腹帯観音)<大浦観音堂>(写真左)。腹帯を締める慣行があり、しょっちゅう換える。交換した腹帯は、今でも安産のお守りとして希望者に配っている。
如来形立像(いも観音)<安念寺>(写真右二体)。織田信長の比叡山焼き討ちの際に、村人が田の中に埋めて消失をまぬがれたと伝わっている。
展示室に入ると、15分ほどの映像を流すブースがあり、その奥に主展示を配しています。主展示は18体の観音像を壁面3面+島型ガラスケースに並べ、残り1面に歴史解説パネルを並べる非常にシンプルな構成。また、個々の像の足元にもパネルを配して、像と村人とのエピソードを紹介しています。
エピソードを読み込んでいくことで、像の造形だけでなく、村の生活の中に像が溶け込んでいる様が浮かび上がってきます。
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会期: 2014年3月21日(金・祝)- 4月13日(日)
午前10時 - 午後5時 (入館は午後4時30分まで)
ただし、4月11日(金)は午後8時まで開館(入館は午後7時30分まで)
休館日: 毎週月曜日
会場: 東京藝術大学大学美術館 展示室2
観覧料: 一般500(400)円 高校・大学生300(200)円(中学生以下は無料)
* ( )は20名以上の団体料金
* 団体観覧者20名につき1名の引率者は無料
* 心身に障害のある方および付添者1名は無料(入館の際に障害者手帳をご提示ください)
主催: 東京藝術大学、長浜市
後援: 総務省、滋賀県
助成: 藝大フレンズ賛助金助成事業
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