2013年07月31日
●7月の鑑賞記録
7/6
浮世絵 Floating World 第1期@三菱一号館美術館
時系列順に並べることで、清長の八頭身美人+柔らかな人物描写、歌麿の美人描写の魅力が引き立つ。当時の人も、二人の登場にそんな衝撃を受けたのだろう。館内冷えすぎ対策にストールの貸し出しがあるのも良かった。なにわ屋おきたかわいい。
プーシキン美術館展 夜間特別観覧会@横浜美術館
古典主義から20世紀まで、人物の描き方(捉え方)の変遷を辿る縦糸。コレクションの成り立ちを辿る横糸から構成。観る楽しみと通観する楽しみのグリコ型展示。
7/12
◎祇園祭@京都
建物が道路へと拡張したような山鉾のスケール感が面白い。異様なのに街に溶け込んで見える。建物から生えるような搭乗橋もカッコイイ。巨大ロボットが係留されているような構図がたまりません!
7/13
伊藤若冲の名品展@承天閣美術館
鹿苑寺大書院旧障壁画五十面全展示、2年ぶりの鑑賞。2016年の若冲生誕300年に向けての定点観測。
○遊び play@京都国立博物館
長沢芦雪「群猿・唐子図屏風」。黒々とした岩と赤い蔦の迫力ある描写が圧巻。猿や唐子の淡い描写との落差も凄い。円山応挙「唐子遊図襖」。見立て琴棋書画が可愛い。海北友松「琴棋書画図襖」。琴に肘をつきながら碁を打つ構図にビックリ。ちょっと緩い感じで楽しむ遊び全集。
7/14
◎OpenSky3.0@3331Arts Chiyoda
あのナウシカのメーヴェ実現プロジェクトに、遂にジェットエンジンを搭載した最終バージョンが登場!クイズに答えて、体重制限をクリアして、シュミレーター体験に大興奮(60kg以下の方ですが)。「あったら良いな」を実現するメディアアートの夢と可能性を満喫。
7/20
谷文晁@サントリー美術館
絵画と交遊の両面から作家像に迫る構成。描き方の多様さに目移りして観る方の視点が定まらず、鑑賞後の印象がぼんやり。それが作家の独自性ということかも知れないが、観る前にある程度予習が必要そう。ハードル高い展示に思える。
風立ちぬ
宮崎アニメ最新作。エリート技師が矛盾を抱えつつも葛藤を見せず、まっすぐに生きる物語。2時間超の長丁場があっという間の流石の構成力。エンジニアのエゴとプリンセスエスコートストーリーが爽快にまとまっていて、観劇後の満足感高し。しかし庶民との乖離は際立つ。
7/21
風立ちぬ原画展@池袋西武本店 西武ギャラリー
生き生きとしたキャラクター設定、手の温もりを感じさせるメカ設定、美しい背景設定。映画の感動が甦る。そして充実の物販コーナー。思いの外、見応えあり。人出も盛況。
深海4Dスクエア -夏の夜に浮かび上がる幻のダイオウイカ-@東京ミッドタウン キャノピー・スクエア
話題の技術、プロジェクションマッピングと話題の生物ダイオウイカのコラボ企画。話題性8割、中身2割な感じ。
7/27
第95回全国高等学校野球選手権記念大会 東東京大会 決勝
修徳高 vs 二松学舎大付高。強打堅守、熱闘神宮球場。
2013年07月14日
●OpenSky3.0@3331 Arts Chiyoda
3331 Arts Chiyodaで開催中の「Open Sky 3.0」を観ました。
あのナウシカのメーヴェ実現プロジェクトに、遂にジェットエンジンを搭載した最終バージョンが登場!
クイズに答えて、体重制限をクリアして、シュミレーターを体験!もう、大興奮。
「あったら良いな」を実現する、メディアアートの夢と可能性を満喫しました。
2013年07月13日
●祇園祭
所用があって京都へ。地下鉄四条駅から地上に出ると、菊水鉾の曳き初めに遭遇してびっくり。
鉾は四条通りから室町通りへ。ビルと同じほどの高さのある鉾が、人力で通りを動く様は、熱気と迫力に満ちていて、まさに祭りという感じ。狭い通りに入って、いっそう鉾の巨大感が引き立つ。
四条通りでは函谷鉾が山鉾建て中で、建物が通りに侵食するようなそのスケール感と、建物から伸びる仮設搭乗梯子のディテールが面白い。
夜になると提灯に灯りが灯り、囃子が鳴る。夏の京都を満喫。
翌日は用事を終えて、「伊藤若冲の名品展」を開催中の承天閣美術館へ。
鹿苑寺大書院旧障壁画五十面全展示、2年ぶりの鑑賞。2016年の若冲生誕300年に向けて、若冲成分を補給。
さらに足を伸ばして、京都国立博物館へ。常設館の外観が建ち上がって、公開が楽しみ。
「遊び play」。長沢芦雪「群猿・唐子図屏風」。黒々とした岩と赤い蔦の迫力ある描写が圧巻。猿や唐子の淡い描写との落差も凄い。円山応挙「唐子遊図襖」。見立て琴棋書画が可愛い。海北友松「琴棋書画図襖」。琴に肘をつきながら碁を打つ構図にビックリ。ちょっと緩い感じで楽しむ遊び全集。
2013年07月06日
●プーシキン美術館展 夜間特別観覧会@横浜美術館
横浜美術館で開催中の「プーシキン美術館展 フランス絵画300年」。その夜間特別観覧会に参加しました。
□ミニレクチャー
講師:松永 真太郎 (主任学芸員)
本来は2年前に開催予定だった。
作品がロシアを出発する4日前に東日本大震災及び原発事故が起こり中止になった。
準備が95%終わっていたので、1年後でも2年後でも開催したいという関係者の努力により、今回の開催となった。
プーシキン美術館は65万点のコレクションを持つ。
フランス文化に憧れ続けたロシア王侯貴族、裕福な市民によって収集された。
今回は選りすぐりの66点で構成。47点が日本初公開。
人物画を多く選んだので、描き方の変遷にも注目してもらいたい。
※本エントリーに使用している会場写真は、夜間特別内覧会の為、特別に許可がおりました
□夜間特別内覧会
第1章 17-18世紀―古典主義、ロココ
ニコラ・プッサン「アモリびとを打ち破るヨシュア」。
旧約聖書を題材に、ダイナミックな構成と重厚な描写に惹き込まれます。
フランソワ・ブーシェ「ユピテルとカリスト」。
ローマ神話を題材に、甘く官能的な美に酔います。
第2章 19世紀前半-新古典主義、ロマン主義、自然主義
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル「聖杯の前の聖母」。
素晴らしく美しい聖母と、厳格な三角形構図。輪郭をぼかした聖母の神々しさは圧巻。
第3章 19世紀後半―印象主義、ポスト印象主義
クロード・モネ「陽だまりのライラック」。
神々の細密描写の世界から、光の点描の世界へ。人の目に映る自然の姿が劇的に変化します。
ピエール=オーギュスト・ルノワール「ジャンヌ・サマリーの肖像」。
ピンクの背景に荒々しいタッチの描写。しかし、そこに確かに微笑む彼女が息づいています。時間の流れを塗り込めたような作品。
第4章 20世紀―フォービズム、キュビズム、エコール・ド・パリ
パブロ・ピカソ「マジョルカ島の女」。
的確な人物描写と美しい青。
アンリ・マティス「カラー、アイリス、ミモザ」。
美しく大胆な色彩と構成。
展覧会は4部構成。17世紀から20世紀までを通観します。
また、コレクション形成の礎となった王侯貴族・富裕市民コレクターにも焦点を当てます。
古典主義から20世紀まで、人物の描き方(捉え方)の変遷を辿る縦糸と、コレクションの成り立ちを辿る横糸から成る構成。「観る」楽しみと「通観する」楽しみの一粒で二度美味しいグリコ型展示です。
□開催概要
朝日新聞創刊135周年記念・テレビ朝日開局55周年記念
プーシキン美術館展 フランス絵画300年
Masterpieces of French Paintings from the State Pushkin Museum of Fine Arts, Moscow
会期:2013年7月6日(土)~9月16日(月・祝)
会場:横浜美術館(横浜市西区みなとみらい)
http://www.yaf.or.jp/yma/index.php
主催:横浜美術館、朝日新聞社、テレビ朝日、プーシキン美術館、ロシア連邦文化省