2013年05月31日
●5月の鑑賞記録
5/4
山口晃展 付り澱エンナーレ~老若男女ご覧あれ~@横浜そごう美術館
ドナルド・キーン「私と20世紀のクロニクル」挿画の質と量に感涙。
ふと思いついてしまったアイデアを「澱エンナーレ」と称して披露する形式も面白い。サインを直感的に読み替える《解読》、《サウンドロゴ》、音と振動でボカシを再現する《リヒターシステム》、仰々しい装置が楽しい《よくある事さ》など。
《Tokio山水(東京圖2012)》は霧が広がって完成に近づいたような。。。
山口晃トークショー
「親鸞」「私と20世紀のクロニクル」挿画エピソード、澱エンナーレ、宣伝の3本立てのはずが、著作権の話からツイッター方向に脱線。「闇夜の石つぶて」は確かにと思った。
5/11
とら虎トラ@西宮市大谷記念美術館
阪神タイガースの歴史と、江戸時代以降の虎絵画の変遷を組合わせる。地域性と話題性の良いとこどりな構成。さらにトラ選挙でイベント性を高める。美しい庭園に面したロビーと合わせて、変化球がきれいに決まる。
◎狩野山楽・山雪展@京都国立博物館
永徳からの継承から始まり、若冲・応挙・蕭白への前ふりで終わる。大いなる時代の流れの中で、京狩野の濃厚な美の世界が花開く。かつての若冲展のように(観てませんが)、これからの10年の江戸絵画の流れを形作るであろう展示。本当にスゴイ内容と構成でした。
5/12
寺田克也ココ10年展@京都国際マンガミュージアム
パネル展示がメイン。チープな作りの構成にガッカリ。
○スケッチトラベル展@マンガミュージアム
スケッチブックが凄腕クリエーターの間を旅する。そのメルヘンチックなコンセプトの元に紡がれる、美麗なイラストの数々。原画の美しさに見蕩れる。
5/18
此処カラ@鈴木美術画廊
荒木愛「緋蜜Ⅱ」。初夏にスイカ!溢れる涼感に誘われて出かける。美味しそう。
同「followers」。オカメインコが8羽に増えて画面もにぎやかに。岩絵具の質感と色彩が素敵。
横尾奈美「阿」「吽」。愛らしいパンダの表情を並べて阿吽に見立てる構成が上手。
5/26
○夏目漱石の美術世界展@東京藝術大学大学美術館
漱石の文章に描写された絵画と文章を通して、創作世界の再現を試みる。漱石の時代の絵画がそのまま観られるところに、絵画の寿命の長さを感じる。漱石の目を通して、当時の世界を覗くよう。想像を上回る世界が見られて満足。企画力の高い展示。
○大神社展@東京国立博物館平成館
二回目。二度と観ることなないだろう神様のお姿、古神宝等を記憶に刻むように堪能。
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