2013年03月10日
●HOUSE VISION 2013 TOKYO EXHIBITION
青海駅前の特設会場で開催中の「HOUSE VISION 2013 TOKYO EXHIBITION」を観ました。
0 [会場構成] 隈研吾
木組みによる通路+ベンチ。
1 [住の先へ] LIXIL×伊東豊雄
格子戸を現代風にアレンジした「可変縦型ルーバー」で光と風とプライバシーを調節する半屋外空間。透明カーテンで囲われたトイレ+シャワー、かまどや囲炉裏のあるキッチンテーブル。建材メーカーLIXILの最新パーツを使って、モックアップをそれらしく構成。マンションでも使用可能を謳うのであれば、床防水への対応も示して欲しかった。
2 [移動とエネルギーの家] Honda×藤本壮介
エネルギーを結節点として車と共生する家。三層の入れ子構造の家屋と、段階ごとに変化する乗り物形態が特徴。層間の仕切りは省略して、コンセプトコラージュとして表現。コンパニオンの方がUNI-CABに腰掛けながらキッチンをスイー、スイー、と移動するパフォーマンスと、泡風呂の泡の実演が面白い。白く塗った建屋がCGのよう。
3 [地域社会圏] 未来生活研究所×山本理顕、末光弘和、仲俊治
500人共生コミュニティーを1/5モデルでビジュアル化。東雲キャナルコート1街区の発展形のような感じ。東雲が内部と外部のシャッフルだったのに対して、今回はプライベートとパブリックのシャッフル。スケルトンの巨大さが気になるけれども、立地が良ければ住んでみたいと思う。
4 [数寄の家] 住友林業×杉本博司
ゆったりとした間取りで快適さを演出する「数寄の家」と、古物と技法で価値を作り出す茶室「雨聴天」。先日の狩野先生の「若冲は旦那芸」という発言を思い出して、これも旦那芸だなと思う。
5 [家具の家] 無印良品×坂茂
先日の講演会で話しに出ていた製品版「家具の家」。良品計画の家具で埋め尽くされた内部は、当たり前だけれども良品計画の店舗みたい。坂さんの大胆さが意外と感じられないのは、埋立地のスケールに負けてるからか。ワンルームに洗面・トイレ・浴槽をまとめる間取りは疑問。
6 [極上の間] TOTO・YKK AP×成瀬友梨・猪熊純
外部を白く、内部を緑化の対比を徹底した計画。内部空間に立ち入れないので、緑化したトイレが心地良いか今一つ実感できない。ビジュアル的な面白さを優先した感じ。
7 [編集の家] 蔦屋書店×東京R不動産
マンションリノベーションのIKEA。有料パビリオンとしては空間的な魅力に欠けると思うけれども、来場者の方たちの反応は上々。パーツ一つ一つの値段を吟味しながら作るプロセスが大切。
パーツの組み方の工夫で、これからの暮らし方を提示する展示会。全く新しいビジョンやツールを目指すのではなく、地に足をつけながら前を向こうという姿勢が現代的。
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