2009年07月24日
●建築家坂倉準三展 モダニズムを住む 住宅、家具、デザイン@パナソニック電工 汐留ミュージアム
パナソニック電工 汐留ミュージアムで開催中の「建築家坂倉準三展 モダニズムを住む 住宅、家具、デザイン」を観ました。鎌倉展が大規模建築と都市に焦点を当てていたのに対して、こちらは住宅、家具が中心です。
Section1 東京とパリ、伝統とモダンの間で
Ta邸。正方形間取り+中庭というプランに、大屋根を乗せる。進取のデザインと、風土・伝統との折り合い。
lh邸。外と中を一体化する、大扉の原寸模型が目を惹く。コルビュジェの下で学んだ軸吊り扉の応用。扉が歪まないように丸鋼で引っ張っていたり、押縁断面をハの字に加工したりといった工夫が良く分かる。
Um邸画室。上村松園の画室とあって、興味をひく。しかし廊下と茶室の写真のみ。
三保建築工芸。坂倉が起こした家具製作会社。領域横断的な活動から、生活全般をデザインするという気概が感じられる。
Section3 個人住宅の多様な展開
Ni邸。有名な「正面のない家」シリーズ。「見せる」外観を廃して、内外空間の連続で全体を構成する。1/20スケールの模型があって分かり易い。
Section4 文化をつくる建築家の仕事
シャルロット・ペリアンとの協働、ル・コルビュジェの展覧会。デザインという言葉の定着に向けての活動。
2部構成を通して浮かび上がるのは、建築に対する真摯な姿勢。「社会」をデザインせんとする、活動領域の広さ。課題に対して現実的な解答を模索するスタンス。それらのアウトプットとしてのデザイン。そして、建築家の死後も生き続ける「建築」。とても良く出来た2部構成の展示です。
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