2009年07月19日
●ゴーギャン展@東京国立近代美術館
7月に入ったと思っていたら、あっという間に三連休入り。どこへ行っても親子連れで混んでそうな雰囲気の中、東京国立近代美術館で開催中の「ゴーギャン展」へ出かけました。
入口前に行列用の白テントを張り、東京駅への無料シャトルバスを運行し、金土は20:00までの夜間開館を実施。これから伸びるであろう人出に対して、万全の備え。プロモーションにも力を入れていて、「この夏一番の話題展」の自覚十分。幸い入場待ちの行列はなく、スムーズに入館。
第1章 野性の開放
「馬の頭部のある静物」。ブリヂストン美術館のお馴染みの名画。(当時から見た)過去と現在が併置される画面。
「アルルカンの並木路、アルル」。損保ジャパン東郷青児美術館のお馴染みの名画。流れる滝のような落ち葉が印象的。
「洗濯する女たち、アルル」。斜め構図に面的な色彩。
「海辺に立つブルターニュの少女たち」。早くも登場するタヒチ風な顔立ちと足のボリューム。
「二人のブルターニュ女のいる風景」。色に還元される背景、のたうつ異形の樹。野性的なファンタジー。
「純潔の喪失」。横たわる少女と意味ありげによりそう狐。背景のピンク色が生肉のようでグロテスク。とても後味の悪いクライマックス。
第2章 タヒチへ
「タヒチの風景」。面的な色彩に空が加わって、動きを感じさせる画面。
「小屋の前の犬、タヒチ」。強烈な存在感のあるオレンジ色の屋根。
「パレットを持つ自画像」。画面を通して伝わる、強烈な自意識。
「エ・ハレ・オエ・イ・ヒア(どこへ行くの?)」。豊穣な身体と色彩、不自然な角度に曲がる腕と犬。画面と張り付くように放散される、強烈な自意識。
第3章 漂白のさだめ
「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」。液晶モニター二台で見所解説をした上で、最大の話題作の登場。さらに本作から派生する作品と晩年の作品。
作品数は絵画29点+版画24点。「我々は・・・」を最大の焦点とする、ゴーギャンの絵の変遷を辿る企画展です。「我々は・・・」に没入できるかどうかで、展覧会の印象は大きく異なります。
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mizdesign.com/mt/mt-tb.cgi/809
結論部分、「我々は・・・」に没入されたのでしょうか?
常設の方が良かったとかってことは?
meme様>
こんにちは。
コメントが久しぶりで申し訳ありません。
「我々は・・・」というよりも、「純潔の喪失」でリタイア気味でした。
ただ今「もっと知りたい」シリーズを読みながら、再訪計画中です。