2009年02月26日
●名画と出会う@ブリヂストン美術館
ブリヂストン美術館で開催中の「名画と出会う -印象派から抽象絵画まで」を観ました。
I. 印象派の誕生と印象派以降の動き
Room 1
カミーユ・コロー「森の中の若い女」。森の中に浮かび上がる、アースカラーな色彩。最近美人画ばかりに目がいっている気がする。
ギュスターブ・クールベ「雪の中を駆ける鹿」。雪原の美しさと厳しさ。野生の力強さ。
Room 4
クロード・モネ「雨のりベール」。斜め降りの雨。荒れる海、岩までもが、風雨に身を任せるよう。
クロード・モネ「霧のテームズ河」。紙にパステル。簡潔に、的確に。光を捉えるモネの真骨頂。
クロード・モネ「睡蓮の池」。空に浮かぶ雲のような、大胆な画面。
Room 5
ポール・セザンヌ「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」。山の美しいラインと建物の幾何学的なボリュームの対比。平坦な面への解体を予感させる画面。
ポール・ゴーガン「馬の頭部のある静物」。点描の穏やかなトーン、光線に浮かび上がる、オリエンタル趣味。ライトブルー基調の背景が美しい。
II. 20世紀美術の台頭
Room 6
アンリ・マティス「画室の裸婦」。青、緑、黄、赤が乱舞する空(?)。新しい時代への変化が始まる。
モーリス・ド・ブラマンク「運河船」。明るいブラマンク。ビビッドなトーン。
ラウル・デュフィ「オーケストラ」。線と化す人、絵自体が踊るよう。
Room 7
ジョルジュ・ルオー「ピエロ」。圧倒的な存在感。岩のような質感。
Room 8
ピカソとキリコ
III. 抽象絵画の発生と展開
Room 9
パウル・クレー「島」。夕暮れ時の島と海?
フェルナンド・レジェ「抽象的コンポジション」。白い余白が美しい。ロゴのよう。
Room 10
ザオ・ウーキー「07.03.76」。ストーリー性を感じさせる深遠な青。
白髭一郎「観音普陀落浄土」。絵具チューブで直接描くような力強い描画。色彩が布と化して画面を流れる。
IV. 日本近代洋画のあゆみ
Room 2
山下新太郎「供物」。美人。
藤田嗣治「猫のいる静物」。猫、海老、蟹、魚。視点の連鎖が楽しい。
牛島憲之「タンクの道」。焼物のような白の構成。
鳥海青児「川沿いの家」。左官壁のような質感。確かに日本の絵。
コレクション展ですが、質の高さと、ぐるっとパス加盟というお得さで、満足度はダントツに高し。心がホカホカする展示でした。
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