2008年09月29日
●「サヴァイバル・アクション-新収蔵品を中心に」@東京都現代美術館
東京と現代美術館で開催中の「サヴァイバル・アクション-新収蔵品を中心に」を観ました。パラレル・ワールド展が「もう一つの現実」ならば、こちらは「目の前の現実」を映し出す展示。
「日常の内在する可能性」。島袋道浩《そしてタコに東京観光を贈ることにした》。明石で獲れたタコに東京観光をプレゼントして、また海へと帰す記録。築地の市場でお仲間たちに遭遇して、一方は食用に、もう一方は旅行を終えて海へと帰る。食べるのも人間、旅行添乗員も人間。《輪ゴムをくぐり抜ける》は輪ゴムが置いてあるだけの展示。あんな小さな輪ゴムを潜れるの?と思っていたら、女性の方が挑戦していて凄いなあと思った。境界の揺らぎをユーモアいっぱいに見せる島袋ワールドは楽しい。荒神明香《reflectwo》。ユラユラと揺れる色彩豊かなレイヤー群が綺麗。
「イメージとのコミュニケーション」。奈良美智さんの作品がいっぱい。目を開いた女の子の絵が可愛らしかった。名和晃平さんのバンビもあります。企画展に常設展に大活躍。
「現実世界への介入」。足立喜一郎《e.e.NO.24》。一人用ディスコ、ただし外から丸見え。前回は他会場での展示風景(?)をパネル展示していたが、今回は使用方法をプロジェクターで映写していた。
「新しい物語の創出」。八谷和彦《エアボード》。見たかったんです。見られてとても嬉しい。カスタムペイントも綺麗。OpenSkyはどうなってるのかなーと思ったら、来週末にゴム索フライトがあるらしい。観たいー。ヤノベ・ケンジ《ロッキング・マンモス》。おっきいメカな感じのマンモス。小林孝亘《Dream, dreaming usー私たちを夢見る夢》。こちらもおっきい絵。ゆったりと横になって眠りにつく安らかな表情。
島袋さんに始まり、売れ線作品を巡回して、未来へと興味を広げて終わる展示でした。パラレルよりも今の先の現実の方が性に合います。
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こんばんは。ミズさんもやはりパラレルよりもこちらでしたか。私は企画展も楽しめましたが、今回は断然常設の方が評価が高いですね。
同じような作品を代わり映えせず出していたMOTと隔世の感があります。見せ方も抜群でした。
はろるど様>
こんにちは。
今回の常設展は良かったですね。
現美の箱は、パワーのある作品で埋めてこそ真価を発揮する気がします。