2008年05月21日
●福田一郎「ドバイはなぜお金持ちが集まるのか」
福田一郎「ドバイはなぜお金持ちが集まるのか」を読みました。アート、建築で何度も名が出てくる「ドバイ」、「なぜお金持ちが集まるのか」という直球なタイトル。鮮度が命の時事モノなので、購入、即読了。
ドバイに豪華な建物が建つのはオイルマネーの恩恵と勝手に思い込んでいたら、実はドバイは石油が出ないとのこと。そんなことも知らない自分に愕然としつつ、コンパクトにギッシリと旬なドバイを詰め込んだ本書に惹き込まれます。「ドバイの観光、投資、生活の3つのテーマについて解説」というプロローグの言葉どおり、テンポ良く、簡潔にミーハーな「ドバイのこともっと知りたい」という欲求に答えてゆきます。
石油も観光資源も乏しい砂漠に築かれた、スーパーラグジュリアス人工都市「ドバイ」。それを支える計画的な航路、街区、投資環境の整備。ナンバーワン戦略に基づく、7つ星ホテル「バージュ・アル・アラブ」、椰子の木形人工島「ザ・パーム」。果てしなき発展を突き進むが如くの「ドバイ・スピード」。読むだけでもドバイを満喫した気分になるくらいの、密度とスピード感に満足。これが本当にある世界なのだから、スゴイの一言。
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こんばんは。先日もNHKでドバイの特集をやっていましたね。いま世界で一番ホット(バブル?)な街なのではないでしょうか。ブルジュ・ドバイ、確か六本木ヒルズ3棟分くらいの高さでしたか。叶うことなら今一番昇ってみたいビルですね。(現代版バベルの塔にならないことを願って…。)
はろるど様>
こんにちは。
ドバイの発展は、日本の泡沫とは少し違うようです。大きな変化の渦中で、その行く末を見極めることなど不可能なわけですが、多少なりとも、その成り立ちに踏み込もうとする本書の姿勢は良かったです。
世界最高のビルを建設中に、それを遥かに凌ぐ計画が発表されるあたりに、ドバイ・スピードの驚異を感じます。