2008年05月29日

●梅田望夫「グーグルに淘汰されない知的生産術」

 梅田望夫「グーグルに淘汰されない知的生産術」を読みました。以下メモです。

 「本の俯瞰性」。複数の情報を一目で視認できる特性を一言で表す上手い言い回し。羽生名人の名言「学習の高速道路」を完全に使いこなす手腕を見ても、梅田さんの言葉の選び方、文脈への組み込み方は上手い。
 「グーグルが担わない技術を確立している人こそが」。スタンスの明示。勝間さんと対照的な物言い。

 梅田望夫、「『ウェブ時代をゆく』を語る」。前出コラムの掲載号。
 「fix it (直せ)」が口癖の上司との対決。志向性重視vsオールラウンダー。この対立項は興味深い。梅田さんvs勝間さんもこの軸線に乗りそう。
 茂木さんはアインシュタインよりもダーウィンだそうだ。お二人の対談集も読みたくなった。
 まつもとゆきひろさん「嫌いなことを仕事にしてはいけませんね。病気になります」。シンプルで強い一言。強烈な特性がそれを支える。

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2008年05月27日

●Nike+ GP 2008 第二戦

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 「Nike+ GP 2008 第二戦 BARE FOOT TRAINING RUN 2008」終了。5/19-28の期間限定でタイムを競うトライアルです。距離は42km、21km、10kmの3つ。今回は一番短い10kmに挑戦しました。
 自己タイムは45分21秒。平均すると4分32秒/km。45分切りを目指して、今朝最後の挑戦を試みましたが届かず。あと一日残っていますが、足が回復しないのでここでタイムアップ。順位は今のところ参加1,818人中129位です。最終的には150位くらいでしょうか。

 トップは36分12秒。さらに21km、42kmに挑戦する方たちがいるので、壁の厚さを実感します。Nike+ Coachのメニューにも、ちょっとおいていかれ気味。これでマラソン初心者用とのことなので驚きです。メニューの見直しが必要か。。。

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2008年05月20日

●D.カーネギー「人を動かす」

 D.カーネギー「人を動かす」を読みました。
 簡潔で力強いタイトル、「レバレッジ・リーディング」での絶賛、春になると書店に平積みになる本。大仰な書名からして手強そうと敬遠していましたが、ちらりと立ち読みしてみて、思いのほか平易で読み易い文体だったので興味が湧きました。「動かす」より「動かされる」立場ではありますが、反対の視点も知っておこうと購入。

 構成は「人を動かす三原則」、「人に好かれる六原則」、「人を説得する十二原則」、「人を変える九原則」の四部。それに加えて、付録として「幸福な家庭をつくる七原則」が納められています。一原則ごとに一章が割り振られて、非常に平明かつ簡潔に、数多くの例を交えつつ原則を確認してゆきます。三、六、十二、九の非常に簡潔で揺るぎない構成、豊富な例を登場させつつも常に話の中心に相手の自尊心を尊重する姿勢を貫くスタンス、長丁場を全く飽きさせることなく語りきる密度。1936年初版の本を1981年に改訂、引用例を新しいものに入替、現代の読者にも親しみ易い本にしたそうですが、70年を経て古さを感じさせない作りは、不朽の名著と呼ぶに相応しい出来。技術的用語に頼らず、あくまで人を中心に据える姿勢と、絶え間なく手を入れて鮮度を保つ努力の賜物なのでしょう。この本の影響が、最近読んだ多くの本に見られることを考えると、原則モノのテンプレートと言えそうです。

 それにしても、付録の「幸福な家庭をつくる七原則」はちょっと異質。それまでアイデア豊富に人を動かしていた達人たちが、一転家庭では酷い目にあう。もうちょっと気をつけないとダメよといわんばかりのエピソード集。家庭はそれほどに手強いということ?

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2008年05月19日

●Side B

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 こちらのエントリーの「Side B」です。
 天井に煌くシャンデリア。某ホテルで使用されていたそうで、白鳥が羽を広げるような優雅なフォルムと美しい輝き。

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 ドイツ旅行の思い出を、アイスワインを飲みながら聞くひと時。

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 大きな吹抜けのある地下室で催されたホームパーティー。
 120インチプロジェクターに5.1チャンネル音響設備完備。
 お菓子もお酒も彩り豊か。

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 そして、なぜかPlayStation3。ついでにガンダム無双。
 驚異の高精細映像+音響スペックを遺憾なく発揮する、石貼りの床と大きな吹抜けの大空間。
 えーっ!

 すごく楽しかったです。どうもありがとうございました。

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●代官山散策

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 先週末は久しぶりに代官山を散策しました。
 新緑がかなり色濃く、鬱蒼とした目黒川。コンクリートジャングルでも生命力を感じる異空間。
 ミヅマアートギャラリーで開催中の「鴻池朋子展 隠れマウンテン&ザ・ロッジ」を観ました。緻密で物語性のあるアートワーク連作と、非常に吸引力のあるテキストが魅力的な作家さん。2F、5Fに分散するギャラリーアクセスを登山に見立てる構成は、観る気を誘います。濃密なインナースペースへのトリップを期待して行くと、実際はちょっと違いました。ベースキャンプで出迎えてくれる襖絵は強烈なパワーを感じますが、それが連鎖していく感じはなし。アトラクションでなく、ギャラリーでの個展だし、そりゃそうだと納得。屋上のビバークテントの中に身を乗り入れて(そして足は外に放り出して)観るインスタレーションが面白かった。「テントだ!」と閃いて、コラボレーション相手である八木良太さんにテントを送りつけたというテキストも面白かった。

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 ミズマで時間をとりすぎて、TKG Daikanyama は前を通り過ぎるだけ。
 それだけでも楽しい。

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 その角を左に折れたところにある「ヒルサイドテラス・アネックスA棟」。
 私の師である元倉さんが、東京藝術大学の教授に就任されたとのことで、そのお祝い会が開催されました。
 この建物は元倉さんが1985年に設計され、しばらくテナントとして入居していたそうです。

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 会のクライマックス。これまで元倉さんが手がけた建物を1/500スケールで再現したケーキ群をケーキカット!切っているのは元倉さん、切られているのは「東雲キャナルコートKODAN6街区」。バームクーヘンのケーキは事務所のスタッフが徹夜で準備したそうです。

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2008年05月17日

●瀬戸内アートネットワーク スタンプラリー

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 出張から帰ってきたら、お届けものあり。
 先日の「せとうちアートネットワーク スタンプラリー」の際に応募した「オリジナル トートバック」が当選しました!
 小振りですがA4が入るので、ちょっと出かけるのに使えそうです。作りはエコバッグをちょっと丈夫にした感じです。
 東京の入れ替わりの激しいスピード感とはまた違って、四国のアートツアーは息長く楽しませてくれます。直島に泊まりたいし、犬島にも行きたいし。。。

 瀬戸内アートネットワークのサイト

 「四国の旅・金刀比羅・東山魁夷関連エントリー」
金刀比羅宮 書院の美
応挙旅に出る-望郷篇
四国の旅 その1 家プロジェクト
四国の旅 その2 ベネッセアートサイト直島
四国の旅 その3 香川県立東山魁夷せとうち美術館
四国の旅 その4 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
四国の旅 その5 「金刀比羅宮 書院の美」
四国の旅 その6 金刀比羅宮 緑黛殿
四国の旅 その7 その後
生誕100年 東山魁夷展@東京国立近代美術館
応挙旅に出る。-波乗り篇

 魁夷展の追っかけで、次は長野行きの予定。でも新緑のモエレ沼も行きたいし、いい加減、豊田市美術館と金沢21世紀美術館にも行かないと。その前に法隆寺金堂展を観に、奈良行きが先か。。。

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2008年05月15日

●250km

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 今朝のランニングデータをNike+に転送するとお祝いメッセージが出ました。
 ランニング距離250km突破!
 39回のRunで総距離253.1km、平均ペース4分46秒/kmだそうです。
 「自慢する」というボタンがあって、笑ってしまいました。押しませんでしたが。

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 「SUB4・1ヶ月150km走破」も目標をクリア。残り3日でした。こちらはお祝いメッセージも何もなし。参加者は300人ほどで、今のところ85番です。来週から「Nike + GRAND PRIX 2008 第2戦」が始まります。

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2008年05月09日

●茂木健一郎「欲望する脳」

 茂木健一郎「欲望する脳」を読みました。「欲望」と「脳」という相反しそうなイメージを結びつけるネーミング。快楽の中を漂いつつ現実と切り結ぶ茂木論理の飛躍と展開を期待して購入しました。本書は、集英社のPR誌「青春と読書」に連載された「欲望する脳」に一部加筆、修正を加えた、全24章からなるショートエッセイ集です。

 冒頭に孔子「七十従心」が登場し、その境地とはいかなるものかと謎賭けします。それが全編を通してのキーテーマとなります。
 「己を律した聖人の人生訓を底本にした、茂木流時事説話」と思えた前半は、かなりテンションが下がりました。章が短いので、快楽に浸る間もなく、あっという間にまとめ。字数の制限か、キーワードの羅列はツライ。茂木節とショートエッセイは相性が悪いのでは?と思ってしまいました。

 しかし、それだけではない。読むにつれて、そんな思いが募ります。
 「14 欲望の終わりなき旅」。荻尾望都さんとの対決。それまで仙人の如く淡々と達観してきた茂木節が少し変調します。「人間、追い詰められるとなんとかなるものである」。傍観から舞台へ上り、「終末開放性」を足がかりに既定論を踏み越えて行きます。
 「15 容易には自分を開かず」。若冲登場。「鳥獣花木図屏風」、「動植綵絵」、ついでにフェルメールの名も。一気に興味が高まり、BRUTUS「若冲を見たか」が思い浮かびます。そして「糸瓜群虫図」を材にとって、「「自分」という宇宙に立て篭もることで、開かれた地を獲得してきた」と結びます。ゾクッ、ゾクッと茂木ワールドが広がってゆきます。
 「18 アクション映画とサンゴの卵」。「ヒーローが必ず勝つアクション映画とサンゴの卵が海に放出されて、淘汰されていくプロセス」。その対比と、同一性の指摘。
 「19 欲望と社会」。「偶有性」登場。「私たち人間は、自分の脳の「使用説明書」を知らずに日々生きている」。
 「20 一回性を巡る倫理問題」。秘仏拝観を通して、「一回性」の論理に辿りつく。それは万能の理論ではなく、諸刃の剣。「うさんくささを甘んじて受け入れなければならない」。
 「21 魂の錬金術」。シャチは溺れて死ぬ。その凄惨なる末路。そして話は冒頭に回帰します。「否定的な感情を消し去りさえすれば良いというのは、精神における行き過ぎた「衛生思想」ではないのか?」。「「負」から「正」への転換の技法」。「七十従心」はもの凄い勢いで解体され、再構築されて、まるで何事もなかったかのごとく現実との折り合いを説く。このスピードとメリハリと接点の持ち方が飛び抜けています。
 「22 生を知らずして死を予感する」。「七十従心」解題その2。それは、死後に完成する理想像。えーっ!
 「23 学習依存症」。エピローグ。学習の悦楽と「七十従心」。
 「24 一つの生命哲学をこそ」。グランドフィナーレ。「可能無限」が溢れる現代。「欲望」が「利己的」のニュアンスを失って、その先は。。。

 時間をかけて書き綴られたせいか、それとも意図的なのか。論調が少しづつ変化してゆき、テーマが当初のイメージから大きく変容してゆく過程はスリリング。聖人を固定化せず、変化し続ける存在として捉えて、強さも弱さも合わせて論じるスタンスも独特。大上段に構えず、小論の積み重ねと飛躍で話を引っ張る大技は、読んでいてドーパミンが分泌されます。

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2008年05月07日

●茨城アートツアー in GW (水戸編)

 茨城アートツアー in GW (笠間)の続きです。

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 水戸駅南口から15分ほど歩いて「茨城県現代美術館」へ。大きい!キレイ!そして人影が少ない。。。
 「開館20周年・美術館設立60周年 所蔵作品選 175/3000」を観ました。所蔵品から選りすぐりの175点を並べて、近代から現代に至る日本美術の変遷を辿ります。クーポン使用で団体料金適用、470円也。
 「横山大観と五浦の画家たち」。菱田春草「落葉」の輪郭のない描写。木村武山「阿房劫火」の赤い炎。
 「西洋美術」。クロード・モネ「ポール=ドモワの洞窟」の点描で光を捉える目。西洋絵画も少し。
 「小川芋銭」。河童の芋銭こと小川芋銭のコーナー。ユーモアある描写がまとめて見られて嬉しい。「水魅戯」にはリス?トリ?も水中に登場して、もう何が何やら。ほのぼのーとした気持ちになります。
 「大正から昭和戦前期の洋画」。萬鉄五郎「風景」はゴッホ。藤田嗣治「横たわる裸婦」は筋肉を淡く、体の輪郭を異様に細く描いて何とも不思議なバランス。千葉でも笠間でも一点あったので、藤田なくして日本の近代美術なしな感じ。岸田劉生「窓外夏景」は一見普通の風景画、ところが距離を置いてみても何故か目が離せません。主張の強い絵という感じ。古賀春江「婦人」は赤と青の色彩が独特なれどシュールまではいかず、こういう絵も描いていたと知りました。岡鹿之助「観測所(信号台)」はボリュームの捉え方がキレイ。ブリジストンに行きたくなりました。
 「近代の日本画-昭和戦前期までの展開」。鏑木清方「夏の女客」の着物柄。速水御舟「寒林」。御舟=「炎舞」がまず浮かんで、その上で墨絵に赤を流したような絵に目が行きます。
 基本的に一人一作品。それが淡々と続く構成は、なかなかに重量級です。展示室を移動する途中でレストランに寄れる動線は良かったです。

 最後の目的地は水戸芸術館。水戸は流しのタクシーがないそうで、千波湖を越え、常磐線線路を越えてようやくタクシーに巡りあいました。水戸芸術館まで660円也。

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 前者のオーソドックスな作りと対照的に、異様に大きくかつ三角形の面構成が独特な塔と石積みの質感を見せる箱の連続体が明らかに異質な世界観を醸し出しています。塔は街のランドマークとして機能し、石積みの建物群は20年近くを経て色褪せない。中庭やエントランスには学生たちの人影があり、街路-広場的な空間としても良い感じ。「つくばセンタービル」の廃墟感とはだいぶ印象が異なります。背後に高層マンションが立ち上がっているところに時間の経過を感じます。

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 内観も同じ印象。しっかりしてます。同時に、三つの文化施設のコンプレックスという在り方からくる展示空間の手狭感も、以前と同じ印象。箱物文化施設の在り方に対する、明確なカウンター。

 企画展「宮島達男|Art in You」を観ました。800円也。
 「Death of Time」。全てを消し去る暗闇の中で、赤い発光ダイオードが静かに、無機的に数字を刻む。それを観ていると、こちらの感覚がどこかへ運ばれるよう。
 「Counting in You」。行きと帰りで印象がだいぶ変わった。
 「Counter Skin」。ワークショップの集大成と観るか、独立した写真作品と観るかで印象が全然違う(であろう)作品。展示での見せ方は後者。
 「C.T.C.S. with You」。今回のキーワード(と僕が勝手に思っている)「鏡」が登場。Youって誰を指すのだろうと気になりだした。
 「HOTO」。今まで消去していた「周囲」を丸見えにする「鏡」貼りの塔(という風に僕には見える)。天井からぶら下がる2本の黒いケーブルが触覚のように見えるのは、意図的なのだろうか。多分、観る人それぞれに違った風景を見せてくれる。
 「Performance Drawing」。カウンターではゼロを使わないが、実はゼロがテーマだったのか。知りませんでした。
 「Death Clock」。死へ至るカウントダウン。アート作品として観れない。
 「Peace in Art Passport」。ワークショップ活動の記録の一部。ワークショップの全体像を展示しないのは、ワークショップと本展はベツモノということ?
 「Peace in You」。このドローイングを見て、「Counting in You」を見ると、下へ垂れる絵の具(?)が、血の滴りに見えてきて気分が悪くなった。
 何か言葉で言い表せないモヤモヤが心の中に残りました。自分(=one of You ?)の中に入ってきた新生ミヤジマは、とても不快だった。でも観に来て良かったです。

 タクシーで水戸駅に移動、660円也。普通列車のグリーン券を購入して、2階席に乗って帰りました。750円也。あっという間に着いた気がしたので、グリーン席の乗り心地はかなり良かったです。スイカをかざしてピッ!とチケットチェックする機構もかっこ良かった。

 追記:バッタはすでに片付けられたのか、中庭にはいませんでした。

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●茨城アートツアー in GW (笠間編)

 GW最終日は素晴らしい晴天。こちらを参考に、「茨城アートツアー」を組み立てました。
 主な変更点は2点。笠間での移動をレンタサイクルから「かさま周遊観光バス」に変更。100円でJR友部駅から笠間の主要スポットを巡回できる便利でお得なバスです。ただし1日8本、1方向経路のみ。
さらに「茨城県陶芸美術館」を笠間日動美術館分館「春風萬里荘」に変更しました。北大路魯山人ゆかりの古民家で、お茶がいただけるサービスありという触れ込みに惹かれました。

 取手駅にて「ときわ路パス」購入、2000円也。ついでにクーポン券付小冊子を入手。友部駅から「かさま周遊観光バス」にて移動、「笠間日動美術館」到着。「春風萬里荘」とのセット券1,400円也。バスを降りるときに100円割引券がもらえるので、バス代は実質無料です。
 「没後80年 佐伯裕三展 鮮烈なる生涯」鑑賞。パリ以前から、ブラマンクの叱責を受けての暗黒の画風、建物が斜めに建つ構図、文字が絵の一部として流れ込む描画の登場、日本への「留学」、「佐伯絵画」として知られる独自の町並み描画の完成、新境地を求めての郊外への展開とパリに戻っての最期。1923年から28年まで、わずか5年に凝縮される純粋で濃密な画家の変遷を過不足なく見せきります。暗い画風が多い中、「リュクサンブール公園」の青空と人々、3枚登場する「ノートルダム大聖堂」の変遷が興味深かったです。日本「留学」から戻っての、執拗にモチーフを求めてパリを徘徊する様が思い浮かぶような絵画群、マッスのシンプルな捉え方が特徴的な教会シリーズも印象に残りました。

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 緑地に面したレストランで休憩して、竹林を抜けて常設展のある別館へ。この外部空間の展開が、青空に新緑が映える季節にベストマッチしてとても素晴らしかったです。常設展は有名作家の作品を一点ずつ並べる展示。コローが良かったです。

 再び「かさま周遊観光バス」で移動して、「春風萬里荘」へ。

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 まずは回遊式庭園へ。少し季節が過ぎましたが、躑躅や花菖蒲が青空に映えます。水辺には小魚に混じってなぜか小さなザリガニもいて、意外とワイルド。

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 そして重厚な入母屋作りの茅葺屋根が美しい建物へ。入口を潜ると左手に、魯山人が馬屋から改装したという洋間。もとあった柱を輪切りにして敷いたという木レンガの床、ウネウネと曲がりくねる材を上手く組み合わせた梁と垂木。手斧はつりの棚板に神獣(?)をかたどった棚受け。空間を自分好みにアレンジする魯山人のセンスはとても魅力的。
 奥へ進むと風呂。なんと鉄釜に木スノコを沈めた五右衛門風呂。そしてやたら広い洗い場。口うるさそうな魯山人が、冬の寒さや入浴時の不便さと付き合いながら入浴する様を想像すると、ちょっと可笑しい。
 玄関に戻って、居間へ上がります。畳の続き間、細身の桟が入った建具、その中に流れるように並ぶ調度品の数々。中華風の装飾を施した円形卓、欅造りの仏壇、鳳凰(朱雀?)をかたどった釘隠し、数々の絵画。それらが全て魯山人ゆかりの品かは知りませんが、細かな細工を施した調度品に囲まれる感じは、とても贅沢で気持ち良いです。

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 茶室「夢境庵」は、黒柿の床柱、南天の長押が独特。そしてその横に縁側。そこから眺める石庭はとても気持ち良く、お抹茶のサービスをお願いしてマッタリと一休み。どこからか「ホーホケキョ」と聞こえてきます。なぜかそれに続いて「コーコケコ」も。
 居間に戻って陶器の展示を見学。「備前竹花入」は流石の存在感。かっちりとした小椀は実用面も兼ね備えて素敵。魯山人の手跡、そして作庭等のバランスも良く、じっくりと堪能しました。

 タクシーで友部駅へ。2,600円也。そして「ときわ路パス」で水戸へ。(続く)

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2008年05月06日

●千葉アートツアー in GW

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 千葉アートツアー in GW。
 まずはリニューアル・オープンした川村記念美術館へ。JR佐倉駅からの無料送迎バスが、臨時も含めて3台同時に稼動する大賑わい。千葉の美術館が賑わっているのを見ると、混んで観辛い以上に、なんか嬉しいです。
 有名作家が並ぶ常設展。藤田嗣治「アンナ・ド・ノアイユの肖像」の白い余白と、マルク・シャガール「ダヴィデ王の夢」の色彩が特に印象に残りました。日本画では酒井抱一「隅田川焼窯場図屏風」の木炭のような墨の使い方。
 新設部分へと向かう通路のピクチャウィンドウに切り取られた新緑が美しい!
 そして新設された「ロスコ・ルーム」、「ニューマン・ルーム」。間接照明のみで見せる前者、カーテン越しの淡い光で部屋を満たす後者。対比も鮮やかで美しい。今回は混んでいて落ち着かなかったので、次回に持ち越し。
 企画展「マティスとボナール -地中海の光の中へ-」。ボナールとマティスの作品を交互に章立てして見せてゆく構成。章の間に作家自身の制作風景、モデルといった写真を並べ、観客を彼らのアトリエへと誘います。とてもリズム良く、2人の巨匠の作品の変遷、交流を紹介します。そして色彩の海へと旅立ってゆくボナール、究極の開花を遂げるマティス。特に最後の章、JAZZをはじめ切り絵のリズミカルな描画が壁を埋め尽くす構成はクライマックスに相応しく、感動的。DIC創業100周年記念展と銘打つだけあって、キリリと締まった魅力的な展示でした。

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 そして千葉市美術館へ。企画展「池田満寿夫-知られざる全貌展」。いたずら書きのような描画や、斜に構えたように感じられる作品化のプロセス。正直言って苦手です。愛をテーマに、官能的に描くという解説を読んで、ふむふむと観て回る。陶芸、書画ともに自己流で作品化してゆくという解説を読んでふむふむ。確かにそれは感じる。「宗達賛歌」のように、モチーフとなる方に親しみがあれば作品に入り込んで行けるのですが、常に変化してゆく池田本人には最後まで戸惑いました。
 所蔵品展「満寿夫・マスオ・MASUO -『池田満寿夫』理解のための三章-」。企画展に合わせたテーマ設定。なんだけれども、僕にとっては難解。観るだけで流してしまいました。良い悪いではなく、この美を受けとめる感受性(?)が僕には欠落している気がしました。

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2008年05月04日

●葡萄酒場「ICHIGOYA」@御茶ノ水

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 昨晩は、御茶ノ水にある葡萄酒場「ICHIGOYA」にお邪魔しました。以前から行ってみたかったので、とても楽しみにしていました。

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 美味しいお酒と、料理と、楽しい話。出張が続いているので、東京でゆっくりするのは久しぶりです。参加された方の多くが最近旅行に出かけられたので、その話を聞いたり、面白そうな展覧会の話を聞いたり。プチ浦島な気分で聞きつつ、東京って良いところだなあと再認識しました。

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 酔いが回るほどに話も弾んで、気がつけば4時間半経過。空いたボトルがカウンターに並んでいました。楽しい時間をありがとうございました!

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2008年05月01日

●マイ・チャレンジ「SUB4・1ヶ月150km走破」

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 先日設定したゴール「4週間に100kmのRUN」をクリアしました。今度はNike+で設定されているマイ・チャレンジに挑戦することにしました。
 今挑戦しているのは、「Nike + GRAND PRIX 2008 第2戦」の準備トライアル「SUB4・1ヶ月150km走破」。4/21-5/18の間に150kmを走破しようというチャレンジです。
 今日の段階で61.11km走破(上グラフの最下段の緑)。今のペースだと完走ギリギリペースです。

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