2007年12月17日
●薄久保香 “Wandering season”@TARO NASU GALLERY
TARO NASU GALLEYで開催中の薄久保香 “Wandering season”を観ました。こちらで知った展示です。一目見て、「観たい!」と思わせるビジュアルに惹かれました。
実際に観ると、「ノッペリ(?)」という印象。コッテリとした面があると思っていたのですが、実際にはノッペリ。この違和感は何かと考えてみると、「模型を並べて構図を作った上で、輪郭ぼかし気味に写真に撮ったように見える描法」からくる錯覚かなと思い当たりました。言葉にするとまわりくどいですが、感覚的にはピンと来るモノがあります。
人物が大きく描かれた作品が何点かありますが、どれもリアルに感じられつつも、肉感的というよりは人形に近いツルリとした質感を漂わせています。水辺に鳥型の紙飛行機(?)が着陸した絵も同じレベルでリアルです。リアルなんだけれども作り物っぽい。一体何を見ているんだろうと、絵の前から目を離せなくなります。とても明快で、とても不明瞭。その両端をこんなにあっさりと内包できるものか。その混乱具合がとても今っぽくて素敵。
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? 「薄久保香『Wandering season』」 TARO NASU GALLERY from はろるど・わーど
TARO NASU GALLERY(港区六本木6-8-14 コンプレックス北館2階)
「薄久保香『Wandering season』」
11/24-12/22
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こんばんは
コメントありがとうございました。
この展覧会は妙にひっかかりました。
どこが好きとは言えないのですが...
自分の中で言葉にできない不思議な感覚です...
lysander様>
こんにちは。
ポスター(の小さな画像)だけで引き込まれる、不思議な世界ですね。
見て良かったです。
のっぺり、確かに仰る通りですね。リアルさとそうでない部分が同時に提示されているのが面白いなと思いました。他の作品も気になります。
それにしてもしっかり描かれた絵は見ていて清々しいですよね。それだけでも満足出来ました。
はろるど様>
こんにちは。
リアルな画風かと思ったら、意外とノッペリ。でもそれがかえって奥行きを増すような世界。
言葉よりも早く世界に引き込むその描写が、何より魅力でした。