2007年12月27日
●忘年会 その2
土曜日。東博に初詣した今年の締めは、西美。ここを1次会に、2、3次会と続きます。
光射すトップライト。見回せば、立方体の吹抜けボリュームに貫入するバルコニー。その面のとり方は、最近の建築家住宅でもよく目にします。コルビュジェの建築ボキャブラリーをゲーム化したのはニューヨーク・ファイブと先の講演会でお聞きしましたが、もはや定番。表層の時代な現代らしい。
今回は、西洋美術史の専門家池上英洋先生の解説を聴きながら、西美を歩くという趣向です。西美コレクションを教科書に、美術の歴史を紐解く語りは、立て板に水の如し。美術館が、絵を収める箱から、脈々と続く絵画の歴史を語る装置へと昇華するひと時でした。大切なのは、装置と語りのバランス。幹事のNさんとJさんのおかげさまで、素晴らしい会でした。
右にモネ、左に照明ギャラリー。かつてはトップライトから自然光が注いだ中2階空間。今はトップライトは塞がれ、人工照明で明るくしているそうです。美術品に対する考え方が変わったということなのでしょう。
雨に濡れた地面に映るイルミネーション。その向こうに前川國男設計の東京文化会館。コルビュジェの凄さは、世界中に弟子が散らばり、その教えを広めたところでしょう。建物は古くなり用途に即さなくなっても、彼をとりまく伝説は広く浸透し、建物に用途を超えた存在価値を与えます。
Posted by mizdesign at 2007年12月27日 01:34
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