2007年11月03日
●長谷川等伯「桜楓図」@智積院
「狩野永徳展」のコンセプトは「見比べる」。3年後に企画されている「長谷川等伯展」と見比べることで、本展の魅力はさらに深まること間違いなし。とはいえ3年も待つのはミーハーな我が身には長い。
というわけで、長谷川等伯の金碧障壁画が展示されている智積院へ。京博から歩いてすぐの絶好の立地。
まずは収蔵庫で長谷川等伯・久蔵父子作とされる「桜楓図」等をじっくりと鑑賞。永徳の「檜図屏風」のうねる巨木とのたうつ枝々を観ているので、等伯の巨幹を見せつつもその周囲を草花で飾るような明るい画風がとても興味深いです。両者の争いの果て、あの暗澹とした雰囲気を漂わせる絵が登場したのかと思うと、感慨もひとしお。
その後、レプリカが展示されている大書院と庭園へ。
上座から、障壁画の並ぶ壁面を望む。片面に金地に雄渾な自然を描き、反対側には石庭。異なる人工の自然を対面させつつ、高天井のワンルーム空間。その空間を建具で自在に仕切る空間構成は贅沢の極み。
振り向けば庭園。「そうだ京都、行こう」な風景。
Posted by mizdesign at 2007年11月03日 18:01
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