2006年09月11日
●千葉県既存建築物耐震診断・改修講習会
「千葉県既存建築物耐震診断・改修講習会(木造住宅)」を受講しました。
昭和56年(1981年)に耐震基準が強化され、それ以前に竣工した建物の耐震化が大きな課題となっています。さらに平成7年の阪神・淡路大震災を経て、その重要度は増しています。現在、千葉県下では約219万戸の木造住宅が存在し、そのうちおよそ45万戸が昭和56年以前の竣工だそうです。
耐震診断には3段階あり、一番簡単なものは、建物の居住者や所有者の方でも診断できるように作成されています。さらに調査が必要な場合は、私たち専門家による一般診断と精密診断が用意されています。まずは興味を持ってもらい、必要に応じて専門家を活用いただく仕組です。役所の窓口にパンフレットが用意されていますので、耐震診断及び改修をお考えの方は入手されることをお薦めします。
会場は千葉市生涯学習センターでした。ガラス屋根の巨大な吹抜け空間を持ち、図書館を併設するなかなかバブリーな建物です。
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この講習会は以前に参加しました。
耐震診断の必要性を実感しました。しかし、接合部を金具でがんじがらめにするような納まりは、痛々しくも思えました。
昔、木造3階建ての指針を見たときにもおなじようなことを思いました。
経済性や施工性をも含めた上での解決策なのでしょうが、いろいろと疑問も覚えます。
ぼくは耐震診断の相談は受けないことに決めました。まだ、マニュアルが説くことを理解していないからです。
佐藤K様>
こんばんは。
耐震計算可能な状態にすることと、品質の安定という点で、金物の使用は有効な手段だと思います。数値による客観的な性能が求められる時代ですし。
そろそろ木造軸組工法でなく、新木造工業化工法とでも呼ぶべきでしょうね。全ての木造住宅に構造計算が義務付けられそうですし、勢いは増すばかりです。構造計算できないから無垢材が使えないという某工法には疑問を感じる部分もありますが。。。
耐震診断のマニュアル化は、新耐震基準を具体的に知ってもらう上で役に立つと思います。危機感を煽るよりも、世間話感覚で話題にしていこうと思います。