2006年06月29日
●Steven Holl 展 「Luminosity / Porosity」
ギャラリー・間で開催中のSteven Holl 展「Luminosity / Porosity」を鑑賞しました。Luminosityは光、Porosityは孔を意味し、ひいては、建築と都市化とランドスケープの一体化を追求しているそうです。ここでも「あな」が登場します。
展示は写真と模型によるプロジェクトの紹介と、原寸?パネルによる体験型展示の二つからなります。3階展示室が前者、中庭から4階展示室が後者です。図面や建物全景を捉えた写真が全くないので、「建物」という感じが全然なく、光と孔を巡る思索の軌跡を追体験する感じです。特に4階のセットモデルのような展示が興味深いです。様々な開口パターンを施した皮膜で形成された街路を歩き、時に建物の中に入ってそのパターン越しに外を眺めます。機能を抜き去り、光と孔だけを残した体験は、廃墟のようであり、豊かな空間にも感じられます。
詩のようなテキストと空間を行き来するひと時でした。
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ホール展は行きました。約10分間しか見られませんでしたが。
でも、それでも充分に堪能しました。建築に関心がない人々が見ても、面白く見られるのではないでしょうか?
佐藤K様>
建築展として観ると何もなく、現代アートのインスタレーションとして観ると空間的に厳しい。パネル+インスタレーションと割り切るとけっこう面白い展示だったのかなと思いました。無料なので、多くの人に関心を持ってもらえると良いですね。
ギャラリー間の面白いところ?あるいは不思議なところ?というのでしょうか、いつも何か物足りない気持ちになります。
足りないところは本で補え、ということなのかもしれませんね。
しかしながら、ホール展は展示だけで満足しました。建築をあまり意識せずにいられたからかもしれません。
佐藤K様>
テーマを明確にする上で、今回の展示は成功していると思います。ホールは実作の上にファンタジーを描く詩人としてとても魅力的です。でも建物として見るとけっこう普通に思えるモノも多いですね。