2006年04月24日
●IKEA 4.5 MUSEUM in 青山
昨日は「IKEA 4.5 MUSEUM in 青山」のプレゼントキャンペーンの最終日でした。打合せの帰路、青山まで足を伸ばしました。(展示は4/30までやってます。)
絵画館前の銀杏並木に出現した14の部屋。それぞれにIKEAが提案するライフスタイルが展示されています。広さは4畳半、あなたの部屋でも可能です。好みの部屋を見つけて応募すれば、その家具丸ごとあたるかも?というキャンペーン。良い所を突いてきます。
「本好きの部屋」。こんな書斎が欲しい!4畳半の書斎ね。。。
「音楽の部屋」。やっぱり5.1チャンネルのホームシアターだよね。あれ、音楽だけ?
「テレビの部屋」。あっ、こっちがホームシアター?4畳半に革のソファは厳しいかも。
そんなIKEAは本日開店。あなたならどの部屋を選びますか?
2006年04月23日
●動植綵絵公開 第1期 最終日
今日は「花鳥-愛でる心、彩る技 <若冲を中心に>」第1期の最終日です。もう一度観ておこうと、打合せ前に寄り道しました。
前回は緻密な描写とポーズ取りの格好良さに目を奪われましたが、今回はネットリドロリとした表現が目に留まります。「雪中錦鶏図」のウニョーッと這う枝、絡むように咲く寒牡丹(?)、その上にドバッと牛乳をぶっ掛けたような雪。その中で澄まし顔の錦鶏。雪除けなしだと花弁は雪の重みで散るのでは?と思いますが、液体のような雪の前では些細なこと。観れば観るほど凄い画です。「牡丹小禽図」の幹はねじくれて渦を巻いています。その上をあの重たい牡丹の花が、画面を埋め尽くすように咲きます。息が詰まるほどに濃密で妖しい世界。首を90度上に振った小鳥も怖い。「南天雄鶏図」を加えた三枚が制作時期を前中後に分けた際の中期にあたるそうです。その狂気から目が離せません。
季節は春から夏へ。汗ばむ陽気がネットリドロリな視点を引き寄せたのでしょうか。季節を変えて動植綵絵を観たくなりました。多分違った印象を受けるでしょう。
2006年04月21日
●雪舟からポロックまで
ブリヂストン美術館で開催中の「石橋財団50周年記念 雪舟からポロックまで」展を鑑賞しました。平日は夜8時まで開いているので、仕事帰りに寄れるのがありがたいです。
内容は、通常は東京と福岡で分けて公開しているコレクションを一堂に展示する、バラエティ豊かな記念展です。ブリジストン美術館が誇る充実した西欧近代美術のハイライト、新収蔵のポロックを含む鮮烈な現代絵画集、石橋美術館が誇る日本美術の粋。古今東西の名宝が10の展示室と2のギャラリーに淡々と並びます。
最小限のキャプションのみで解説の全くない展示方法、リビングが連続するような展示空間、平日の夜のせいか人影のまばらな館内。美術品に囲まれて椅子に腰掛けていると、邸内でプライベートコレクションを鑑賞しているかのような錯覚を覚えます。これ以上の鑑賞条件はあり得ないでしょう。名品の連続に感覚が麻痺し、誰の絵かは問題でなくなり、光と影の捉え方と、その描法の豊かさに酔います。風車の鋭角な立体感にはっとすれば、ゴッホ。絵の背景の団扇に日本趣味?と思えばゴーガン。色彩の洪水の中に金魚を見つければ、マティス。くっきりとした輪郭と色彩に驚けば、ピカソ。古代へ飛んで聖猫に和んで現代へ。鮮烈な色彩の作品が並ぶので、室の雰囲気もシャープになります。色と形と質感の格闘技に魅入ります。
そしてようやく日本美術へ。静的な自然の捉え方にとても落ち着きます。空調の音も一際静かです。「牡丹孔雀図」の細密な描画と青の美しさ、「青楓紅楓図」の色の対比に眼を見張り、「富士筑波山図」の誇張された青い筑波山は蜃気楼の表現なのだろうかと横道に逸れ、「四季山水図」の視点を辿ろうと腰をかがめ。室内に畳を敷いて、座って眺められたらどんなに良いかと少し思いつつ、じっくりと鑑賞しました。
バリエーション豊かな作品と、落ち着いて鑑賞できる環境。とても充実した時間を過ごせました。
2006年04月18日
●その時代の未来
建築には「その時代の未来」を体現する巨大なハードウェアという側面があります。30年の時間差を経て対峙する「中銀カプセルタワービル」と「電通本社ビル」の眺めは色々と興味深いです。
双方とも時代を代表する名建築ですが、その思想は大きく異なります。大地を空へと拡張し、新陳代謝をも具現化しようとする前者と、膨大なボリュームをスマートに消去する後者。そこには成長期から成熟期へと急速に移行する時流が反映されています。
驚くべきは、前者が既に時代のイコンのような存在になっていること。人間だったらようやく仕事を覚えて、さあこれからというあたり。えっ、建物の寿命ってそんなに短いの?と改めて思います。
2006年04月16日
●建築家 グンナール・アスプルンド
松下電工 汐留ミュージアムで開催中の「建築家 グンナール・アスプルンド」展を鑑賞しました。北欧デザインが人気の今、スウェーデンの巨匠を紹介するとても時機を得た企画です。
展示は二つの大部屋とそれらをつなぐ通路で構成されています。部屋の中心にはランドスケープ模型が置かれ、アスプルンドの特徴である自然と建物との関係性をとても明快に把握できます。それを取り囲むように写真、解説パネル、映像、家具等が並びます。「森の墓地」と「夏の家」、二つの代表作を中心に据えて、広大なランドスケープから家具までスケールを自在に跳躍しながら時間軸に沿ってアスプルンドの建築を紹介する構成は、コンパクトかつ変化に富んで面白いです。さりげなく挿入されるアスプルンドの絵画、アアルトや日本とのエピソードも、想像の余白を広げてくれます。中でも「森の墓地」のランドスケープ模型越しに、壁面いっぱいに大伸ばしされた写真が展示される様は、じっさいに緑の芝生を眺めつつ十字架へと歩いていくようで感動を覚えます。実物を観たい欲求が湧き上がります。
なのですが。。。実はけっこう鑑賞しづらかったです。会場に対して展示数が多すぎること、写真パネルの高さが統一されてないこと、模型を覗き込むと影が落ちてしまうこと等々。せっかくの構成がかなり損なわれていると感じました。もったいない。
●チタンフレーム
チタンフレームの眼鏡を購入しました。「チタンの一枚板を打ち抜いて作る」というフレーズと、リムと智が一体になった構造が妙にツボに入ったのでこのフレームを選びました。建築素材を選ぶときも自然な質感やムク材を好むのですが、その判断基準が自ずと反映された形です。シンプルで分かりやすいなあと思う反面、ちょっと浸食されすぎ?とも思います。ともあれ、とても気に入っています。
2006年04月10日
●ロダンとカリエール
先週末はお昼過ぎに打合せを終えて、上野に足を伸ばしました。今回は国立西洋美術館で開催中の「ロダンとカリエール」展を鑑賞しました。ロダンとの対比を通して、「忘れられた画家」カリエールを再発見し、同時にロダンの見えざる側面を掘り下げるという意欲的な企画展です。
会場はとても空いているので、鑑賞条件は最高です。五つのセクションに分けて、二人の作品を並べて様々な角度から接点を提示しつつ、両者の関係性を想像することを観る者に委ねます。これが曲者で、予備知識不足と懇切丁寧な解説に慣れた身にはかなりこたえます。情念の塊のような絵と彫刻がズラリと並ぶのですが、集中力が切れると全部同じに見えてきて、安らかな眠りへと誘われます。今回は第二セクションで力尽きて、後は流し見しました。
テーマ設定、作品の集め方と並べ方、会場の雰囲気から企画された方の熱意が伝わると同時に、それゆえに何度か行かないと理解しづらい内容になっていると感じます。その一方でとても熱心に鑑賞しているカップルの方も多かったので、企画自体は成功していると思います。会期はまだ二ヶ月あるので、機会を改めて再訪することにします。
地獄門の中で考える人。140点続けて「考える」のはちょっと無理です。
2006年04月06日
●Windows on Mac !
「Apple、Intel MacでWindows XPを起動できるツールを公開」(PC Watch)
Mac にIntel CPUが搭載されて以来、待たれていたツールの公式ベータ版が公開されました。ソフトウェアエミュレーションやライザーカードによるCPU増設でなく、Mac ハードでWindows OSがネイティブモードで動きます。現Mac OSはResettaというエミュレーション(トランスコード?)環境を内臓しているので、WindowsハードでMac OSが動くと言った方が正しい?
Windowsユーザーにとっては、パソコン買替の選択肢が増えるのが単純にうれしいです。デザインが魅力的で、価格的に割安感もあります。Mac OSも立ち上げられるので、Macバイナリーにまつわるトラブルともおさらば。WindowsVistaの発売延期で間延び感漂うPC市場に活気を呼びそうです。サブマシンとしてとても魅力的。
2006年04月05日
●不忍池雨中之桜 1991
桜の季節も後半。今日から4日連続で外での打合せが続きます。上手く時間が空いたらどこかに寄ろうと準備はしてありますが、さてどうでしょう。
浮世絵の視点から見る「今」の七回目です(一、二、三、四、五、六)。上野公園で面影を探した時の一枚です。日付は1991年4月6日。今だと背景にタワーが聳えているでしょうか。
2006年04月03日
●花見日和
昨日はお誘いいただいて、桜の良く見えるお宅にお邪魔しました。川辺の桜を見下ろす好立地で、風雨の影響を受けず、喧騒とも無縁なとても居心地の良い場所です。飲んで食べてじっくりと話し込んで、とても楽しい時間を過ごしました。
始まったのはまだ明るい時間。小川沿いに桜並木が続き、水辺の緑が映えます。
宴もたけなわな頃、桜を見下ろしたところです。手を伸ばすと届きそうです。