2005年12月24日
●吉村順三建築展
昨日は午後から上野に出かけました。「北斎展」を鑑賞してから早一ヶ月。葉も落ち、日も低くなってすっかり冬模様です。行く先は東京藝術大学 大学美術館、「吉村順三建築展」です。
会場に入って、人出の多さに驚きました。会期終了間近の三連休で、しかも午後。当たり前かもしれませんが、建築展が多くの人で賑わっていて嬉しいです。
会場は広いワンルーム空間で、中央の島に図面や解説を集め、それを囲むように1/50の模型、壁面に沿って写真とスライドが展示してあります。模型を様々な角度から眺めて「流れるような空間構成」を体験しつつ、壁面の写真、島の図面やスケッチを見ていくと、頭の中に吉村さんの考えや空間が流れ込んでくるようでした。トレーシングペーパーに緻密に書き込まれたローコスト化の考え方の変遷等も興味深かったです。後で図録を観たら、模型の写真は一切なく、会場内で感じた空気との落差に愕然としました。実際に観られて本当に良かったです。
正門前大看板には「軽井沢の山荘」の原寸大の断面図が展示してあります。その大きさを実感しつつ空を見上げて、木立の中の山荘を想像しました。
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mizdesign.com/mt/mt-tb.cgi/219
? 「吉村順三建築展」 from 弐代目・青い日記帳
東京藝術大学大学美術館で開催中の
「吉村順三建築展」に行って来ました。
美術館3階の展示室で吉村順三展は開催されています。
いつものようにエレ... [続きを読む]
結局、ことごとく展覧会の類に行けませんでした。吉村展だけでも・・・と、思っていたのですが、サッカー三昧になっています。
ぼくが学生のころは「原図展」をよく観に行ったように記憶しています。当時は、これから自分が描くであろう「実施図面」というものの迫力に圧倒されました。絵の展覧会を観るより「絵画的」に思ったものです。
でも、今は「手描き」を遠くに思うのでしょうね。Cad世代の方々は、吉村展をどのように観るのでしょう。
原寸大になった矩計図は、大学に入って初めてトレースした図面です。いまだに、それに縛られている自分に気づかされます。
佐藤K様>
今回の展示は構成が良かったこともあるのでしょうが、「回顧」でなく、「いかに目の前にある課題に取り組むか」という姿勢が強く感じられました。手描きかCADかはたいした問題ではないと思います。空間を体験し、思考の足跡を辿ることで伝わるモノが確実にあると感じさせてくれます。
こんにちは。
旅行に出かけていてお返事遅くなってしまいました。
TB&コメントありがとうございました。
展示の仕方もすっきりしていて
吉村氏の建築のようでした。
もう終わってしまったのですね・・・
できればもう一度行ってみたい展覧会でした。
Tak様>
こんにちは。
本当に終わってしまうのが惜しい展示でした。「吉村ルーム」を作って常設展示してもらえないものか。。。