2005年05月22日
●青山アパートメント 1991
同潤会のアパートメントシリーズ初期に位置する計画です。竣工は1927年です。通りに面した建物とケヤキ並木で形成された「街路空間」は、東京で最も美しい景色の一つでしょう。日付は1991年6月20日です。この景色も既になく、森ビルと安藤忠雄建築研究所による再開発工事が進行中です。学生の頃に見た景色すらどんどん消えてゆく現状に驚きつつも、来年に出現する新しい表参道の顔を楽しみにしています。
街中で「移ろい」を感じることのできる成熟した街路の風景。この後継として、自然と向かいあう力強さと「こうすればいいやん」を実現するパワーをあわせ持つ安藤建築が出現することはとても楽しみです。
雨、花、闇。ここは江戸と地続きだなと実感できる場所でした。
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懐かしい写真です。ありがとうございます。 今、青木淳氏の「原っぱと遊園地」を図書館から借りて読んでいます。青木さんが表参道の景観が変わることを嘆いていました。
あのひとは、やっぱり凄いひとなのでしょうね。返す時期が近づいてきたので、買ってしまおうかと思うくらいです。
しかし、どうなるんだろう。。。。あまり、諸手を上げて賛成と、思えていないので複雑です。
佐藤K様>
青木さんは凄い人だと思います。豪邸で様々な実験をすることも含めて。「原っぱと遊園地」は柏の図書館で借りたのですか?
表参道は今回取り上げた三つの中では一番期待しています。放っておけば倒壊の危険があり、生活の場なので動態保存も現実的でなく、自己資金での建替えも望めない状況では、ボリュームを増やしての再開発が現実的な選択だと思います。再開発全体の名称が「青山ヒルズ」なのがトホホですが。